東の果てを旅してみたら。

おはこんばんちわ。
飯塚です。

アイリッシュの夫は出会った当初、日本人はよく見かけるけどちゃんと話したことはない、それにアジアにはあまり興味も関心もないんだ、と話していました。

ただ、親友が日本に旅行に行った事があり、色々話を聞いていたので日本はなんだか面白そう、一度行ってみたいんだ、と。

そんな彼が初めて日本に来た時は事ある毎に驚き、そのリアクションには一々私も楽しませてもらいました。

私はちょうど世界旅を終えた直後だった為、海外旅行の驚きや新鮮味が無くなりかけた頃で、もはや自分が旅するよりも外国人に日本を見せる事の方がよほど発見がある、と思ったものです。

今日は番外編で、外国人目線からの極東ジャパンここに驚いた話を紹介します。

尚、今回の写真は全て、夫が初めて日本を旅した際に撮ったものです。
久しぶりに見たら懐かしいったら。。。一体いつ帰れるんだろう(涙)。。。

夫が我が家のトイレに入ったかと思ったら目を泳がせながらすぐ出てきて、
「トイレにボタンがありすぎて使い方がわからない」と動揺していた。

其の一、街が綺麗過ぎる!

この日本の街が清潔だという感想は、日本に行った事がある外国人旅行者からよく聞いた意見です。

しかも街中にゴミ箱がないのに!
ともよく言われます。

秋葉原。こんなに人がいて混雑したところもゴミがない。

日本は道にゴミ箱ないですよね。
コンビニ前のゴミ箱がその役割を果たしていますけどゴミ箱が店と一体化しているからか外国人にはゴミ箱がない、という認識になっているかもしれません。

また、山手線の線路さえも異常なほど清潔。
外国人目線なら仮にあそこに食べ物落としても拾って食べられるレベルできれいなのではないかと思います。
もちろんあそこに勝手に降りてはダメですけど。

海外の線路付近はゴミが散らかり、線路もピカピカしてないし誰も掃除なんてしてないですよ、きっと。

そういえば、昨年ラグビーワールドカップで初来日した友人が、日本から戻ってきた時に、

「日本はなぜあんなにきれいなの?あそこまで道にゴミがないとさすがにポイ捨てしづらいよね!」とも話してました。

なるほどね。
街の清潔さがポイ捨てさせない雰囲気なのか、と。

海外に行くとゴミばかりとか汚い、と感じませんか。
アイルランドも例外なく街中がゴミがたくさん落ちています。
だからポイ捨てに罪悪感がないのですかね。

日本は歩きタバコをする人がいないのも大きい理由かもしれませんけどね。

倫理観の違いは日常的に感じます。

其のニ、食べ物のクオリティたるや!

世界旅中に出会った日本に来た事がある人達が口を揃えて言うのが、日本の食事の素晴らしさ。

まぁ、これは日本人も自覚していると思う。

日本語読めなくてもメニューに写真あるからわかりやすいのも日本の特徴。欧米のレストランのメニューに写真はなくて説明だけというのがほとんどです。

海外旅行が大好きだと言う日本人の友人も、
「でも、海外は旅行で充分。海外に住みたいとは思わない。だって日本よりご飯が美味しい国なさそうだし。」

って言っていたの、異論ありません。

日本を旅したオーストラリア人は
ローソンで売っている物、なんでも美味しい。しかも安い。ローソン大好き!
と熱弁してました。

確かにコンビニスイーツでかなり満足できます。
おにぎりも美味しいし、あぁ考えただけで帰りたい。

日本は食のレベルが異様に高い。

京都の錦市場は外国人観光客向けの食べ歩き系が充実していた。

世界旅から帰国して数日後、東京駅の大丸の地下の弁当売り場に行きました。

あの圧巻さは特筆すべき!
あそこには何百種類のお弁当、おにぎり、サンドイッチ、お寿司、麺類が並んでるんだろう。
あの売り場は世界中の人に自慢できますよ。

というより、日本人の私ですらアドレナリン大放出しました。
夫が初来日した際に連れて行きましたが、感動を通り越して困惑してました。

あんなに種類あり過ぎると逆に選べない!と。

大丸に限らずとも、デパ地下は素晴らしいし、外国人にも有名で、何人かにデパ地下の話をされたことがあります。
特に試食と超高級フルーツなどは珍しいようです。

この値段は何?ゼロの数合ってる?
旅館のご飯、盛り付けの控えめさが日本らしくて良い。
市場でマグロの目玉だけ売っているのも衝撃的。買う人いるということよね。
料理好きには日本の包丁は最も欲しいアイテムの一つ。日本の包丁ファンは世界中にいます。

また、これは私個人の感想というかまた愚痴ですが、キットカットやハーゲンダッツは世界的企業にも関わらず、日本における季節限定フレーバーや地域限定など企業努力が過ぎてちょっと日本にえこひいきし過ぎです。

アイルランドで季節限定など聞いた事ありません。
日本のハーゲンダッツは商品開発部署がミーティングを年中やってるんでしょうね。
こっちはそんな部署が存在するのかすら怪しい。
日本チームの方、ヨーロッパチームにぜひご教示をお願いします。

其の三、男がカクテル頼もうがオシャレしようが誰も突っ込まない。

夫が初来日した際に、元同僚や先輩がちゃんこ鍋飲み会をしてくれまして。

二次会にカラオケボックス行きましたけど、大人しそうなサラリーマン(男性)が超高音でマドンナ歌うのとか、夫は度肝抜かれてました。

しかも、男性陣が飲み物でやたらカクテルをオーダーしてるのにドン引きしてました。

「Why do they order gay drinks???」
なんでこの男達はゲイのドリンク飲んでんの?

と指差してました。
その場酔っ払い集団だったので、全員で

ゲイドリンク!?
ヒャッハー!!

と逆に爆笑大盛り上がりになっただけでしたけど。
(夫に翌日この話をしたら本人酔っ払っていたからか覚えておらず「そんな失礼なこと言ったの?大丈夫??」と後から心配していた。)

ヨーロッパは日本以上にマッチョ思想が強いので、男性がカクテルを頼むと周りからはゲイ認定されてしまう、という事を私もこの時に知りました。

他にもアイルランドでは服装にやたらと凝る男性もゲイだとみなされてしまいがちです。

以前、ロンドン在住10年近い日本人男性と話した際に彼は元々オシャレが好きだったけれども、地下鉄や道で男性にばかり声をかけられるので地味にしてみたらゲイからのお誘いがぱったりとなくなった、という話を聞きました。

イタリアのミラノみたいなファッションの街は例外でしょうけど、ヨーロッパは男性がやけに服装にこだわっていると男らしくない、という思想がある気がします。

アイルランドは法律で同性婚も認められてますし、前首相もゲイだと公表していますが、根本的にはかなり保守的ですし差別やいじめなどもあるという話はよく聞きます。

其の四、ニュースや情報番組の手書きボードの謎。

よく情報番組でサブのアナウンサーの方がボードで説明をしたりする、しかもそれが手書きでイラストまであり、たまに仕掛けやシールを剥がすアレ、わかりますか?

あれが夫には不思議で仕方ないらしい。

テクノロジーの国ジャパンで、なぜあんな子供が学校で作るような手書きボードを公共の電波で出すのか、と。

こちらのニュースだと説明で画面が切り替わり、コンピュータ映像で説明されます。

あの手書きのボード、アナウンサーの頑張りとか字がきれいとか絵がうまいとかを見せる場なのかなぁとも取れます。

日本は直筆とか手作りとかに変にこだわり過ぎている気もします。
習字の名残りでしょうけど、履歴書は手書きがいいとか字がきれいじゃないといけない、という価値観はあまりこちらでは聞いた事がありません。

とはいえ、こちらの人の直筆、乱筆すぎて私は全く読めないですけどね。子供の幼稚園の先生の字も全然読めなかったのは衝撃的でした。

こういう手書きのボード、確かに日本は多い。しかも上手に描けていてお見事。

其の五、TVの食レポが多すぎる。

日本はテレビでも食べる事に関する番組が多すぎる。
民放テレビのニュースですら流行りの食べ物やレストランの特集をよくやりますよね。

あれがアイリッシュの夫には不思議らしいです。

確かにこちらのニュースで食べ物出てきたり、アナウンサーやレポーターが物を食べたりしたのを見た事ありません。

夫の発見によると、日本のTV番組の食レポはほぼ

「甘いですねー!」

と言うらしい。

美味しい、ではなく、甘い、っていつも言ってるよ!と指摘されました。

確かにウニや新鮮な野菜も美味しいと言う表現で甘いと言いますね。

なので我が家も何か食べると、とりあえず、
アマイデスネー!
が決まり文句。

美味しいだと語彙力ない感じなんだろうか。
甘みは七難隠す、みたいなものなのかもしれません。

憧れの極東は不思議の国。

夫曰く、日本は少し変わっている。
日本文化や慣習も欧米のそれとはかなり違うからたまに困惑することもある、とよく言います。

ただ、これほど引き付けられる魅力が多方面にある(食べ物、多様な気候、宗教、文化、建造物、歴史、テクノロジー、新幹線、景色、アニメやキャラクターなど)国はなかなかないだろう、といつもいいます。

世界旅で出会った日本に旅したことある旅人達は一様に
「日本は最高に旅が楽しい国!また行きたい!!」
と絶賛してくれていました。

彼らから日本の話を聞くことはとても楽しく、彼らは日本の旅話を私に教えたがり、不思議に思っていたことを質問されたりもしました。

また、日本に行ったことがない人も「日本は一度は行ってみたい」と言ってくれるのです。日本に行った人は日本のことを絶賛しているので、自分も行ってみたい、と言います。実際リピーターも多い。

海外旅行がまたできるようになって、もし外国人の友人が日本に来たい、ということがあればぜひ一度案内役を買ってみてください。

外国人の生の感想や疑問により、自分のいる日常の世界の新たな面が見られて凄く新鮮でとても楽しいです。

そんなことができる日常が早く戻りますように。
(ちなみに現在ヨーロッパはコロナの状況が悪化しており全く先が見えません。。。)

SWEAT は英語で汗という意味なので、汗を飲むみたいで気持ち悪い名前だなぁ(夫談)
今年の浅草寺は違う景色だったのでしょうね。観光や旅行が普通にできる時はいつだろう。

西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。