原宿・古着・ロマン

原宿にいつごろから古着屋さんが集まってきたのか、
キャットストリートという地名はどこからきたのか。
今日のSAKRA.JPに書こうと思っていたことがらを調べていたら、
テレビに草彅剛さんが映っていました。

ぴったんこカンカンのSPで、安住アナと思い出の地を巡るロケ。
ダンスや歌の練習場だった旧テレビ朝日のスタジオ跡を訪れたり、
(現在はその場所に六本木ヒルズが建っている)
ジャニーさんが「お肉を食べなさい」と練習生たちを連れて行ってくれたという
デニーズ南青山店で、同じくジャニーズに入りたかった(というより一緒に少年隊になりたかった)小中学の同級生に再会したり。
いくつかの思い出の場所の中に出てきたのが、原宿古着屋さん「BerBerJin」。

草彅さんといえば、やっぱりビンテージジーンズ。
昔200万円で購入したというジーンズを、再鑑定してもらっていました。
第二次世界大戦中に作られたというリーバイスの大戦モデル。
通常あるはずのステッチがない、希少な1本。
草彅さんが現在の価値350万円と予測したジーンズには、600万円の値段がつきました。

「誰が着たかわからないものを、着たいという心理がわからない。」
古着に全く興味がない安住さんが、気持ちのいいくらい正直な発言をしていましたがそれに対して草彅さんが放ったひとことは「古着にはロマンがあるんだよ」と。

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。
外苑前から原宿を抜けると古着があった。川の流れは地下に潜った。

古着屋さんが点在する原宿キャットストリート。
渋谷の宮下公園から原宿をつなぐ約1kmほどの道。1964年、前回の東京オリンピックが開かれるまでは渋谷川の流れていた通りが暗きょ化されて遊歩道になった。
久しぶりに訪れたいと、気になっていた古着屋さんをめぐる道は、川の流れに沿って蛇行していること。実際歩いてみて、気がつきました。

渋谷川はもともと隠田川と呼ばれていた。
江戸時代、葛飾北斎の浮世絵にもその様子が描かれている。
「隠田の水車」と名のつけられた絵には、田園地帯に回る水車と遠くに富士山の鮮やかな姿。江戸時代の原宿は、遠くに富士山が見渡せるほどの野っ原だった。その場所には現在、昔と今を洋服でつなぐタイムマシン装置のような古着屋さんが、点在している。

戦後、物不足の時代にアメリカから輸入された古着は、最初上野や浅草で売られていて、当時は純粋に足りないものを埋めるものとして存在していた。
少し時がたって、昭和50年代。古着は足りないものを埋める実需の役割からファッションに変わった。
一部の音楽、ヒッピー好きの人々が数軒の古着屋さんを原宿にオープンさせたのがこの頃だそうで。そこから今につながっている。

今回、原宿古着散歩で最初に訪れた「サンタモニカ」の創業は1979年。キャットストリート沿いにあるこのお店は、サンタモニカの中でも一番新しく、レディースのみで構成されている。
古着だけでなく、オリジナルの商品やリメイクのアクセサリーもあって。先週のグランピエと同じく、行けば必ず欲しいものが見つかってしまう場所。手ぶらで帰してはくれないのです。

古着屋さんの中で総じてブームなのか、シルク素材のテカテカしたシャツやパンツが多く並んでいて。手にとると、どうにも欲しくなってくる。

この頃ずっと天気がすぐれなくて、気持ちもちょっとしずみ気味だったから、明るい色の洋服を着て気分を上げていくっていうのも大事なこと。この色もこの色も欲しくなってるから、ちょっと悩もうかな。結局、テラテラシャツとパンツは保留。
見ているだけで元気が出る、珍しい柄の緑のスカーフ。襟ぐりが少しスタンドカラーになった黄色いTシャツも一目惚れで二つを購入しました。

川の流れに沿って2軒目「フラミンゴ」。
ここには、Tシャツやスウェットのかわいいものがたくさんあるのです。
ひとつひとつ、ハンガーをずらしてチェック。
う〜ん。今日はイマイチ響くものがなかった。

ただ見るだけでも楽しいのが古着屋さん巡り。古着は一期一会。その日ビビッと来るものがなければ潔く、次のお店に。

原宿・古着といえば、ずっと気になって行けていなかったお店が1軒ありました。「MARTE」というレディースだけを扱っているお店。
表参道をまたいで、キャットストリートから明治通り沿いに歩きます。
古い雑居ビルの2階。階段を上がるとそこにはなんとも魅力的なオレンジのワンピースが。

扉をそっと開けると程よい広さの店内に置かれたビンテージのお洋服たち。(あえてビンテージと言いたくなるラインナップ)きれいに色分けされていてなんとも鮮やか、見ているだけで心が満ちてくる。

先ほどのサンタモニカと同じく、こちらもオリジナルの商品もあり古着だけでない楽しさがあります。

サンタモニカで気になっていたシルクのテラテラしたシャツやパンツ。MARTEでも目についてしまいました。さっき買えばよかったな、と思っていたグレー、というよりシルバーに近い色のパンツ。ちょうどいい具合のビンテージを見つけてしまった。古着は一期一会。次回、訪れてももう出会えないかもしれない君。

今日は雑貨屋さんから始まって、すでに散財しているけれど、たまにはいいか!「これいただきたいんですが、もう少し見てもいいですか?」
横のハンガーラックにはオリジナルの商品が並んでいて、またシルバーのワンピースが目に入る。ううう、今日はやたらとシルバーが心に訴えてくる日だな。オリジナルの在庫、残り少ない模様。えぇい、これもください!
もう何軒か、まわりたいお店があったのだけれどお財布的にブレーキがかかる。古着は、一期一会だから楽しくて、一期一会だから危険な魔力も持っている。今日のところはこれにて打ち止め。また、改めてブラブラ古着散歩をしにこよう。

どこかの国で、いつかの昔に誰かが生んでくれたお洋服。何かの縁で私の元にやってきてくれた一着。今と昔を行ったり来たりさせてくれる、服の形をしたタイムマシン装置。久しぶりの原宿古着散歩は、財布の紐が緩みっぱなし。でしたが、川の流れのように心を満たしてくれる時間でした。