ベリーベリー楽しい秋。

おはこんばんちわ。
飯塚です。

今日から10月ですか!
歳取ると月日が経つのは早いですね。

前回に冬支度事情を書きましたが、衣替えは先日終了しました。
また、もう暖炉に火を入れていると話している人も出てきてこちらは冬支度始まったどころか、もう冬が始まってます(涙)。

いつもと様子が違う2020秋。

このブログに声かけて頂いた際に、真っ先頭に浮かんだテーマがいくつかありました。

初夏のエルダーフラワー、夏の鯖、庭の鶏、庭の野菜、蜂、そして秋のブラックベリー。

今日のベリーとはberry の話。

ツヤツヤの黒々で触るとちょっと軟らかいのが甘くて美味しい。硬いままだと酸っぱい。

アイルランド田舎暮らしならではの毎年夏の終わりの恒例イベント。

それは田舎道を埋め尽くすブラックベリーを摘む事。

道を歩いたり走ったりしながらブラックベリーの成長度合いや、どの辺りが摘みどころかを無意識のままパトロールするのが夏から秋にかけての日課。

子供達もブラックベリー摘みは毎年楽しみにしているのです。

そのまま食べても良し、砂糖と煮てジャムにするも良し、ヘルシーなスムージーもやみつきになるし、クランブルも作らねば。

と、アイルランド鉄板ネタなはずだったのに、事もあろうに今年は大凶作。

しかも、我が家の前の道はブラックベリー収穫寸前にすっかり両脇の木々が刈られてしまいました。
ちょうど熟し始めた実は見事に垣根刈りの機械に飲み込まれた様子。
きっと機械の中は真っ黒のジュースが出来上がっていただろうに。

これで私達の目論見は台無しになりました。
通常はもっと遅い時期に刈るはずなんですけどね。

視界が広くなって運転はしやすくなりましたが。

道路の左右にブラックベリーが実るのに見事に刈られてしまう緊急事態。鳥達も嘆いているよ!!

しかし、実が残っている別の場所も成長しないまま枯れているのがほとんどなのが今年の特徴。
ふっくら大粒でツヤツヤのブラックベリーがなかなか見当たらないという異常事態。

2013年に住んで以来(2015年は不在でしたが)こんな年は初めてです。やっぱり、7月8月の雨と寒さが祟ったのか。

実が黒くも大きくもならないまま枯れている。どういうことだ?!

昔はワインも作ったんですよ。

アイルランドに来たばかりの2013年は暑い夏でした。
まだ子供もいなかった事もあり、確か大人3人で10Kgをほんの数時間で摘む事が出来ました。

それを夫はワインにしました。

ワインはその後ボトル内で発泡化(スパークリングワイン)してしまい、管理もちゃんとされていなかったために何本か瓶ごと破裂してしまいましたけど。

ここ近年は子供と一緒にブラックベリー摘みをしますがだいたい一度につき2kg位は簡単に摘めます。

それを洗い、砂糖とグツグツ煮込み消毒した瓶に保存します。
たいてい毎年ジャムを20瓶以上作り、お陰で我が家はジャムはほとんど買わない、というシナリオがあったんですけど。

今年はなんとか6瓶ほどのジャムは作りました。例年の三分の一以下。
こんな年もあるのか。
まさに想定外でした。

砂糖はベリーの重さと同量という恐怖のレシピ。えい、ヤァ!!と砂糖を投入。

その手があったか!今年はプランBで。

義理の家族やご近所さんともブラックベリーが不作だと文句を垂れていた中で、もう一つのベリーの存在が急浮上。

エルダーベリーです。

5月のポストで、エルダーフラワーという花で作るシロップの話を書きましたが、

その花がまさにたわわな実になっていたのです。

たいていエルダーベリーは高いところばかりにあるので、今まであまり摘んだことはありませんでした。

それが、今年は私や子供にも届く高さでたくさん実がなっているところを発見。

爽やかな秋晴れの週末、息子達とエルダーベリー摘みに、レッツゴー。

またもや息子1号が活躍。子供って摘むのが好きだね。

エルダーベリー、実は生で食べると毒です。

ブラックベリーはちょいちょいつまみ食いしながら手持ちのボウルにも入れていたけど、エルダーベリーはこれが出来ない。
生食厳禁。
これだと確かに楽しさ半減。

見た目は山ぶどうみたいで、思わず口に放り込みたくなるのに。
でも、美味しそうなツヤツヤのエルダーベリー、あっという間にわさわさ摘めました。

映えるな。美味しそうなのに生で食べられないなんて。

さて、何を作れるか、日本語でググったら、やたらサプリメント関連がヒット。豊富なビタミンA、ビタミンC、ポリフェノールが季節の変わり目の体調変化などに効果があるそう。

確かにこの時期、風邪をひきやすい。子供達も鼻水出てたりします。
季節で収穫できる物が人々の身体を癒すという古代からのメカニズムに改めて感嘆します。

英語でelderberry 検索するとパイ、ジャム、シロップなどが出てきたので、ブラックベリーと同じ要領で何か作ることに。

帰宅後、よく洗い、フォークで実を茎からしごきとり、煮ます。
とりあえず、ちょっと前に摘んで冷凍していた少量のブラックベリーも一緒にジャムにしました。

エルダーベリーとブラックベリーのジャム作り。

甘酸っぱい香りが家中に満ちるジャム作りは楽しい。エルダーベリー、香りはなかなか良い感じ。

とりあえず3つの瓶が出来ました。

秋にバニラアイスを常備している理由とは。

また、毎年秋には必ず作るクランブル。
砂糖、バター、小麦粉、アーモンドパウダーを混ぜてパン粉状にサラサラにした生地をフルーツに載せてオーブンで焼くケーキ。

バター、砂糖、小麦粉、アーモンドパウダーをさらささになるまで混ぜる。

これはブラックベリー、エルダーベリーで2種類作ってみました。
ジャムもクランブルも見た目はブラックベリーとほぼ同じ。香りもいいし、これはいけるでしょ。

下は砂糖と煮たエルダーベリー、上は生のままのブラックベリー。
これらにクランブルを載せてオーブンで焼きます。焼き上がりの写真は撮れず。

なんで今まで作らなかったんだろう、などと思っていました。
バニラアイスはもちろん用意してありますよ。

では、実食!

これはブラックベリーと調理用リンゴのクランブル。バニラアイスを添えて食べます。

だから皆ブラックベリーだけ摘むのね?

…そうか。なるほどね。

人々がブラックベリーを摘んで、エルダーベリーは摘まない理由がわかりました。

はい、我が家は来年からもブラックベリー摘みに勤しみます。

残念ながら、我が家ではエルダーベリーのジャムもクランブルも不評でした。

いや、別に特別不味くはないのです。

しかし、ブラックベリーの味と比べてしまうと風味が弱すぎて物足りないのです。
香りがとても良いだけに期待外れ度は高い。

また、皮の食感の硬さも存在感ありすぎ。

後日一人でスムージーも作りましたが、ブレンダーで細かくしても残るエルダーベリーのブツブツ感はちょっと不快でした。
しっかりと裏ごししてエキスだけ使えば良いのかもしれません。

映えるんだけどねぇ。味はまさかのイマイチスムージー。

とはいえ、今年はエルダーベリーの味を試すいい機会となりました。
一度ちゃんと食べてみないと何もわからないですから。

エルダーベリーシロップというのが風邪予防にいいらしいので来年以降作ることもあるかもしれません。
今年作ったブラックベリージャム、大切に頂きます。

エルダーベリーのジャムはどうしよう。
あと2瓶残っているけど誰も食べたがらないのでヨーグルトに混ぜたりして地道にいただくことにします。。

インスタで、ほぼ食べ物のことを書いてます。

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西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。