バイキングマスターのおしえ。
2015年の11月にオンエアされたアメトーーク、「だから嫌いなんだ発表会」。
華丸大吉の大吉先生が嫌いなもの。
それは「バイキング」でした。
バイキング、ビュッフェ。
どちらも食べ放題に使う表現で、昔は「バイキング」がメジャーだった気がするけれど、どっちが正しいんでしょう。
ビュッフェはフランス語の「buffet」。立食の食事、セルフ方式の食事を意味するそうです。好きなものを好きな順番で取って食べる。もともと食べ放題とは限らない場面で使われていた言葉だったようですが、最近はビュッフェの方がよく使われているかもしれない。(当社比)
バイキングは、1958年帝国ホテルのレストランで始まったもよう。自分の好きな料理を自由に選んで食べるスカンジナビア伝統料理の「スモーガスボード」様式というものを取り入れて、「インペリアル・バイキング」と名付けられた。この食事のスタイルが人気を博して、バイキング=食べ放題のイメージが日本で定着したのだそう。
世界に出て、バイキングと言っても「?」と謎に思われてしまう、日本のみの呼び方。
でも今日は大吉先生に敬意を評して「バイキング」を使わせてもらおう。
大吉先生がバイキングを嫌いな理由。まずは、バイキングが自由すぎるから。決められないと動けない性質だという大吉先生。フリースタイル、いつ、どれだけ、好きなものを食べてもいい。イェイ。ルールのないバイキングを評して「急にアメリカンスクールに入れられた状態だ」と言っていた。イェイ。英語喋れません。ハグ恥ずかしい。イェイ、むり。
焼却炉の魔術師と呼ばれていた大吉先生が、フリースタイルで距離を詰めてくる帰国子女たちにおどおど戸惑う様子が目にうかぶ。バイキング、そんなに戸惑うのか、イェイ。
人間性が出る点が苦手ということも。
お金持ちサイド。自分がその時食べたいものを少しだけお皿に盛り付け、食べ終わったらまた新しいメニューを取りに行く。つまり余裕がある。心が貧乏性サイド。ファーストタイムバイキングで、お皿をてんこ盛りにしてしまう。それ、残しちゃうんじゃない?イェイ。人間性、出るYO!確かに。イェイ。
メニューが多すぎるトラップも侮れない。
大吉先生の発言の中で一番印象深かったのは「炒飯トラップ」。炒飯を見つけテンションが上がり、お皿に盛り付ける。直後に目に飛び込んでくる、奥に配置されたカレー。さらにその奥にはおかゆが。炭水化物トラップ。あぁ、カレーもちょっとだけ食べたかったのに、炒飯こんなにのせちゃったトラップ。
一方、相方華丸さん。バイキングマスターと呼ばれている。バイキングを制するコツ。それは、まずお皿を持たずに一周ぐるりとロケハンをすること。まずロケハンがいいんです!ラクテンカードマーン!
何があるかを把握して、まずどれを食べようかな〜あれ好きだったな〜とチェック。それからお皿を手に持つ。いざ、実食、じゃなかった、いざ、バイキング!
大吉先生、華丸さんがバイキングで盛り付けたお皿の写真比較も番組に出てきたのだけれど。華丸さん、彩りもきれいな盛り付け。メニュー全体のバランスもとれた美しいプレートだった。大吉先生のお皿については、コメントを控えておきます。
「バイキングが嫌いだ」の最後に大吉先生が提示した、バイキング攻略のための解決策は「入り口に盛り付けの見本があればいいのに!」だった。うん、それがあれば、ひとつの正解例が頭にインプットされてからお店に入ることになる。盛りすぎた炒飯とブロッコリー、ソーセージとベーコン。お腹パンパン、みたいなことにはならないかもしれない。
でもやっぱり、バイキング攻略のポイントは「お皿を持たずにまずロケハン。これがいいんです」だろうな。
えぇ、今回も長い枕でございました。
なぜ冒頭に「バイキングが嫌い」という大吉先生の話をしたかというと。
ずっと気になっていたケンタッキーフライドチキン食べ放題に、SAKRAJPの取材と称して行こうと思っていたのです。少し前にTwitterで、南町田グランベリーモールの面白さをレポートしている渾身の記事が流れてきまして。その中で目が離せなくなったのは、関東唯一のフライドチキン食べ放題があることでした。だいぶ前から自分の中で「フライドチキンが食べたいだけ食べられるってどんな天国だよ」と盛り上がりすぎて。やってしまいました。
お皿を持たずにロケハンが抜け落ちていた。
今もこれを書きながら、もう1回やり直したい。
あの時、ロケハンをしていたら。ルイボスティーをあんなにガブガブ飲まなくてもよかったのに。いや、ルイボスティーは悪くないYO!
2019年11月、東急田園都市線の南町田にオープンした南町田グランベリーモール。町田市と東急が共同で開発した、公園・ショッピングゾーン・スヌーピーミュージアムが一体となった施設。わたしが訪れたのは夜の19時過ぎだったので、公園側をゆっくりと見ることができなかったけれど、まぁ、どでかい。遊びどころ満載の場所であることは、駅に到着してすぐにわかりました。
入り口付近にユナイテッドアローズがあって、いつもならちょっと見ていこっかな〜となるところ。今日は脇目もふらずに、ケンタッキーフライドチキンレストランへ直行です。おいしいチキンでお腹をいっぱいに満たすため、今日は朝からドリンクのみ。万全の態勢を整えてきたのです。ハラペコで、いいんです!フライドチキンの食べ放題なんです。
事前にリサーチしていたところによると、レストランは大人気。整理券を配布する形になっていて、時間がきたらお店にいくスタイル。バイキングの制限時間は80分。短い?長い?時間はちょうどいい気もする。訪れた日は台風の影響で、雨が降ったり止んだり。平日の夜だったこともあって、並ばずそのまま入店ができました。
ウィルス対策万全。消毒をし、席を立つ時には必ずマスクとビニール手袋を着用して、食べ物を取りにいってくださいという説明を受ける。店員さんの説明はしっかり聞きます。が、その間にも右サイドからチキンのいい匂いが漂ってくる。ちくしょう、お腹すいたYO!
「骨入れのバケツ、お持ちしますね」
席に案内してもらって、荷物をおろす。チキンの食べ放題。そうだよね。骨もたくさん出るもんね。今日は何個くらい食べられるのかしら、アタクシ。気もそぞろで「ありがとうございます」のひとことを伝えて、テーブルをチェック。大皿、カレーなどを盛り付ける中くらいの深皿。スープカップと、ソフトドリンク用のプラコップも完備(ソフトドリンク飲み放題も、セット料金にインされている)。ここでまずは、ロケハンだったのに。バイキングマスターの助言は頭に1mmも浮かんでいなかった。
早速、一番大きなお皿を手に取り、オリジナルチキンゾーンに向かう。あぁ、並んでますよ。ナインカットされた5種類の部位。(ナインカットとは=1羽のチキンを9つに分けるケンタッキーフライドチキン特有の切り方です)キール(胸肉)、リブ(あばら)、ウイング(手羽)、サイ(腰)。あれ、ドラム(脚)がない。持ちやすくて肉がほろっと外れるドラム部分が1番の好みなのですが。わたしがお邪魔したタイミングには、いなかった。ドラムさん。またいつかどこかのケンタッキーで。
そのおかげといってはなんですが。ちょっと落ち着きを取り戻し、サイとウイングをお皿にとり次のゾーンへ。さすがケンタッキーバイキング。ナゲットも、クリスピーも置いてある。スタイルを変えたチキン+チキン+チキンがお皿に乗ることになるけれど、やっぱりこれは外せない。そしてビスケット。ハニーメープルかけ放題でいいんです!
味のついたトルネードポテト。のせます。揚げ物をこんなにのせてもいいんですか?いいんです。今日は0カロリーのことは忘れるんです!
延々メニューを紹介するとキリがないのですが。続いて、フライドチキンをほぐして投入・調理してあるピラフにパエリア。チキンの入ったパンキッシュ。きましたー。大吉先生も恐れるおののく炭水化物トラップ。スープカレーの白米はさすがに自分でストップをかけたのですが、ピラフ、パエリア、キッシュはお皿にオン。
後ろを向くとコーンスープとオニオンスープ。ケンタッキーのコーンスープが小学校の時から好きです、わたし。チキンポットパイの登場により、その座を奪われるまでオリジナルチキンとコーンスープは必ず注文。今日はいただきます。あ、スープカレーも持ってきちゃってるのに。トリプル炭水化物に、ダブルスープ。いいんですか?いいんです!
ケンタッキーといえば、隠れた名作はコールスローでしょう。もちろんピックアップ。コールスローという甘酸っぱいサラダのおいしさを教えてくれたのは、幼少時の最寄駅にあったケンタッキー、大泉学園のカーネル・サンダースでした。胸元の黒いリボンがかわいらしく、いつもかわらず素敵です。カーネルおじさんロゴがついたナプキン。いいロゴ。(SAKRAJP山口フォトは、このリボンの部分をずっとカーネルおじさんの手足だと思っていたそうです。頭の比率に対して細すぎるがな。あれがリボンだということに大学生で気づいてだいぶショックだったんだよ、と話してくれたのですが。今までリボンにしか見えていなかったのに。その話を聞いてから、こちとらずっとリボンが手足にしか見えなくて、カーネルおじさんが風に乗って飛んでっちゃいそうで心配になってるYO!インプットされる情報次第で、こうも変わってしまうのね。人間て。)
デザートは後回しにして、もうハラペコだから食べる。
いただきまーす!飲まずは嘘、食わずして1日を過ごしてきたことも何番目かのスパイスになっているのでしょうか。いつもの一口目より、口腔内のチキンが踊っています。フライドチキンは皮だよね。1番のお楽しみ。スパイスたっぷりのチキンの皮が一気にはがれてしまわないように、注意しながらカプっと食べる。「はぁ、うまい!」その一言が、思わず口から漏れてしまいました。ちょっとはずかしくなって周りを見ると、わたしの席の前は、男性お一人さま。お皿の上の食材はきれいになくなっていて、サラダのカップが積み上げられている。結構たくさんお召し上がりになりましたね。もうデザートですか。あ!ビスケットにソフトクリームオンもおいしいって聞いてます。
チキン3種を少しずつ口にした後。ルイボスティーをぐびぐび飲んで、炭水化物陣に突入です。オリジナルチキンを小さく割いて、魚介と一緒に炊き込んだパエリアがダントツ優勝。すごくおいしかったんです。ちょっとびっくりした。チキンをBOXで買って、残ってしまった翌日にいいじゃないか、これ。
ビスケットもハニーメープルシロップをたっぷりかけてきた。あったかいうちに食べたい。シロップが一番いい分量で染み込んでいるところをガブリ。最高です。でも、これ、デザートに取っておけばよかったやつじゃん。あぁ、ソフトクリームの頂が遠くに見える。もしや、これもひとつのケンタッキーバイキングトラップ?
スープカレーにチキンをつけて食べるのがおすすめって書いてあったんです。ちょっとやってみよう。もともとスパイスたっぷりのフライドチキン。合わないわけがないよ。うん、これはあとをひくなぁ〜。
チキン2ピース、ナゲット、クリスピー完食。白ごはんは持ってこなくて正解。もうだいぶお腹が破裂しそうになってきたYO!カモン、ルイボスティー!
コールスローとスイートコーン。残された炭水化物陣を平らげるため、作戦を練り直す。三角食べをやめて一つのメニューを完食してから、次に行こう。達成感、大事だ。まずコールスロー。さらりと空っぽに。コーンスープ。おいしい。どんどんばっちこーい!コーンはピラフにのっけて食べてしまおう。コーンオンで、口の中にイン。ルイボスティーをはさんで、炭水化物も完食DA・YO!
でも。デザート食べたかったのに、たどり着けないかもしれない。ルイボスティー口内リセットのおかげでここまできましたが…。いいんです、ルイボスティー。ケンタッキーのルイボスティーうまいんです。ここまでわたしを助けてくれてサンキュー、ルイボスティー。
バイキングマスター様。食べる前のロケハン、こんなにも重要なことだったのですね。デザートまでたどり着けなくてもいいんです。いや、よくないんです!
たくさんの種類がキラキラと並んでいたデザートのショーケース。
またね、また会う日まで。会える時まで。
とはいえ、心とお腹は大満足の80分。いいんです、ケンタッキーフライドチキンレストラン。今年で日本上陸50周年。おめでとう、カーネル・サンダース。日本に来てくれてありがとうDA・YO!
いいんです、ケンタッキーフライドチキン。
次回お邪魔するときには、必ずやロケハンをしてデザートまで。