アイルランドの暑い夏。

最近のポストでアイルランドはもう秋だと愚痴りましたが、先週からちょっとだけ暑さが戻りました。

と言っても最高気温20度超えるくらいですが。
今年最後の夏の日を楽しもうとビーチは混み合っていました。

これは6月上旬。7月は寒くてほとんど海水浴はできなかった。

暑さを欲する人たち。

日本は夏の暑さが以前より増して毎年猛暑、また熱中症の心配もあるかと思いますが、アイルランドでは暑さがやけにありがたがられます。
暑い暑いと人々は口では文句を言いながらも表情は幸せそう。

アイルランド、今年の春は晴れ続きで水不足警報が出ていましたが、6月末か7月頭には警報解除されるほど雨が多かったですし、気温も低目な夏でした。

暑さがない夏は一年中地味に冬みたいな気分になり、誰もが恨み節です。

旅行でアイルランドに来る場合、基本的に真夏でもウィンドブレーカー的ジャケットまたは軽いダウンジャケットは必須。

7月末の雨の日は私は一日中フリースを着、息子はお汁粉をオヤツに食べました。
衣替えが難しい、というより不可能。

人も道路も暑さへの耐性無し。

おそらくアイリッシュ的暑い、は約20度。

というより、18度くらいから人々は暑いと騒ぎ出します。
え?それで暑い?って一瞬腹立ちましたか。
すみません。

でも、不思議な事に東京で蒸し暑い夏を10年以上経験した私でさえも、アイルランドで20度越えると
うー、これは暑い!
と感じるのはなんなんだろう。
湿気はないから不快感はなく日陰は涼しいですが。
太陽出ていると日差しは東京より強く感じます。

私の住まいは田舎なので昼間それなりに気温が上がっても夜などはひんやりします。寝苦しさはない、少なくとも私には。
義理の父は
「いやー、昨晩は暑過ぎて寝られなかったよ。」
って言ってたの、確か14度とかでしたけど。
この発言には正直言って仰天しました。

私の住まいの地域は道路が溶けて黒い油みたいなのがタイヤに引かれて道が黒い跡だらけになるのは夏の恒例。
たった20度で溶ける道路。
このクオリティの低さには苦笑いするしかありません。

この黒いのが暑さで溶けた道路の証。靴底にも黒いガムみたいにネチョネチョくっつく。

美白概念なし。日差しは浴びれるだけ浴びろ。

アイリッシュはお日様がでていたらとりあえず、外に出ます。
日焼けし放題。
ヨーロッパは小麦色の肌が健康美の証ですから肌の露出を惜しみません。帽子かぶって完全防備なのはアジア人(ワタシ)だけ。

天気が良いと皆、海に行ったりバーベキューしたり大忙し。
ビールやワインの売り上げ増、経済効果はかなり大きいと素人目線でさえ分かります。

ビーチにてBBQ。シメはマシュマロ焼きがお約束。

我が家の子供達はビーチでは泳いだり、カヤック、ボディーボードをします。
風がなければボートに乗り釣りもします。

今年は次男が2歳児にしてカヤックデビュー。

親子揃ってビーチで何か探してます。

子供達は水遊びに飽きたら、小さい蟹やエビ探し。
母はたまに海藻採り、あとは小さな貝殻拾いに夢中になります。
これで一日過ぎていくのだから素晴らしい。
しかも無料。

2歳児と5歳児は蟹やら魚を獲る毎日。帰る前に海に帰します。
母の暇つぶしの集大成。

特別長かった2020年の夏休み。

いつもなら夏の終わりは気が滅入るけれど、今年は3月中旬以降休校していた学校が来週から再開するのでその期待が大きく、夏が終わるネガティブな感情がかなり薄れています。

秋まで2人の子供達とどうやり過ごすか頭を悩ませていた日々が昨日のようです。
あと一週間、夏の残りを楽しみます。

天気が良い時だけできる岩場で採った海苔で韓国海苔作り。海藻の話はいつか書きます。

西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。