炒飯アミーゴ/習字と料理
こんにちわー。ムトーです。
春ですね。寒い日もあるし、毎日暖房をつけているけれど、それでも春は来ていますね。確実に。

相変わらず、時間があればお菓子やらを作ろうとしている。
最近は何を作ったかな。
友人からの依頼でベーグル教室を開催(ナニサマ)。

あとは、ドーナツとかクロワッサンを作りました。あ、それは前回写真を載せてるか。
ドーナツ(オールドファッション)もクロワッサンもどうやら「準強力粉」という小麦粉を使用するんですけど、それが大分に売ってるところがほんとうになくて、入手に苦労しました。やっと見つけて購入。
ドーナツは思っていた以上に簡単で楽しい。

クロワッサンは夜遅くに作りはじめたんですけど、出来上がったのが翌朝8時。生地を冷蔵庫で1時間寝かせる、という工程が何度かあるんです。そのたびにスマホのタイマーをかけて仮眠、コネてまた冷蔵庫に入れて仮眠。というのを繰り返して、焼き上がったときには目の下にクマができているイメージです。パンづくり大変!
しかも、クロワッサンはですね、薄い正方形の形に伸ばしたバターをこれまた正方形に伸ばした生地で包み込みます。
それをまた伸ばすんです。伸ばして折りたたんでを繰り返す。
この時に中のバターが溶けて生地に馴染んだりしちゃうと失敗。
生地の温度を常に15度以下にしておかないとバターが溶ける。だから生地に温度計を刺してちょこちょこ計りながら温かくなってきたら冷蔵庫に入れて冷めるのを待つ。
僕はたまたま寒い日に寒いキッチンでやったからできたんですけど、これ夏とかどうやって作るんだ?というかなり難易度の高いモノでした。

難しいから面倒なんだけど、やっぱりまた挑戦してしてみたいなぁ。
あとは何作ったかな。
あ、長男の誕生日だったのでバースデーケーキを。苺ショートをご所望だったので苺と生クリームを買って(高い)。
スポンジを焼いて。

苺を挟んで生クリームを塗り塗り。

傾いて見えるでしょ?
傾いています。下手すぎ。ここで不器用さが出るなぁ。
直近だとスコーンを焼いて。いつも焼いてるけど、いつもより大きくて、形も綺麗に焼き上げることを課題にして。
うん。よい。
僕は今はもうどっぷりお菓子作りにハマっているけれど、元々料理は好き。ずっと。
料理を作り始めたのは小学4年生。
小学3年生から通学ルートにあるお寺の書道教室に通い始めて。もう何曜日だったか忘れたけど週2回、学校帰りに。
母も同じ日にその教室で習っていたけれど、仕事が終わってからなので僕よりも始まるのも終わるのも遅い。
僕は母の終わりを待つんですけど、お寺にひとつ下の男の子がいて、その子の家(教室として使っていたお寺の本堂の隣)でファミコンを一緒にして時間を潰させてもらっていたんです。
僕の家にはファミコンはなかったので、その時間が楽しみで楽しみで。
ある日、その親を待つファミコン時間に、そのお寺の子が「お腹減らない?なんか食べる?」と聞いてきた。
僕は親からよそのおうちや外で遠慮することを躾けられていたので「いや、いい。」と断ったんです。本当はお菓子食べたいなぁとか思ってたりしたけど。
そしたら、そのお寺の子がファミコンをやっていたソファから立ち上がり、台所の方に行ってフライパンをガスコンロに載せて火をつけた。
何かを作ってる。彼は僕のひとつ下だから、当時小学3年生。
ほどなくいいにおいがしてくる。
お腹が減る。
ガチャガチャとフライパンとかお皿とかの音がして、リビングのテーブルのところでファミコンをしている僕の目の前にお皿が二つ置かれた。
チャーハンだ。
お皿に銀色のスプーンが添えられている。
「食べよう。」
そう言って、彼がひと口食べた。
僕も我慢できずに食べた。
チャーハンだ。
ミックスベジタブルの四角い人参とグリーンピースとコーンが入っている。
「おいしい。すげーー。」
あの日のことを忘れないでいる。
あの時間も、あのスプーンも、ミックスベジタブルの彩りも、あの美味しさも。
市販のお菓子は買ってもらえなかったので、学校から帰ってお腹が減っていても食べられるものはご飯くらいで、いつも炊飯器のご飯をよそってフリカケとかで食べておやつにしていた。
僕もチャーハンを作りたい。
ある日、母にお願いすると 「いいよ」と返ってきた。
その頃、名前は知らなかったがミックスベジタブルのことを言うと、我が家には無かった。
家にある野菜を入れればいいよ、と母が言った。
チャーハンに何が入ってるべきか知らなかったので、玉ねぎと人参を細かく切った。ハムも切った。
それをフライパンで炒めて、塩胡椒を振って、玉子割って、ご飯を入れた。
味見をすると、お寺の子が作ってくれたチャーハンに似た味がした。
彼も塩胡椒で味付けをしたんだ、とわかった。
母が最後に薄口醤油を入れるといいよ、と言って、薄口醤油の瓶の口のところを親指で塞いで、少し隙間を作ってそこから鍋肌に滴らせた。
じゅっ、という音と同時にいいにおいが鼻に飛び込んだ。
あの初めて自分で作ったチャーハンも美味しかったなぁ。
あの日から、僕はチャーハンを作っている。
土曜日か日曜日のお昼によく。
35年くらいか。
だいぶ思い通りに上手く作れるようになってきた。

お菓子も続けないとな。
妄想旅行社ムトーツアーズ 代表 ムトー