一目惚れした地へ。

おはこんばんちは。飯塚です。

クリスマス休暇が終わったのがついこの間みたいな気分でいたのに、こちらは今週「中間休み」とやらで一週間学校がお休み。

天気が良ければいいのですがイマイチだし寒いし、休暇は本当に迷惑。とりあえず半分乗り切ったんであと半分。

庭の真ん中に植えていた木の場所を植え替えたの、無事に花が咲き始めた。

パリも綺麗で心躍るけれど。

独身時代、旅をたくさんしました。

たまに聞かれる「どの国が一番好き?」って質問は回答不可能。

一個は答えられない!

でも、好きな都市は?だと真っ先に思い浮かぶのが

エディンブラ

スコットランドの首都です。

次点はトルコのイスタンブール。

もちろん、パリ、ローマ、ロンドン、ニューヨーク、アムステルダム、プラハ、それぞれ素敵なのだけど、私はなぜかエディンバラに恋に落ちたように胸に刻まれてしまった。

エディンブラには元々行くつもりだったけれど、それほど興味があったわけではない。

ただ、イギリス留学時に

「エディンブラはゴージャスよね!!」という話をあちこちでよく聞き、そんなに素敵なんですか?となった。

イギリス=The United Kingdomではありません。

ちなみに日本人は

「イギリスのエディンブラ」とついつい言ってしまうけれど、この表現は間違いだしむしろエディンブラの人を逆撫でするので禁句。

正しくは

「The United Kingdom のエディンブラ」または

「スコットランドのエディンブラ」

の方が好ましい。

日本人が言うイギリス、この表現はイングランドのみを指してしまっているけれどイングランドはThe United Kingdom の一部。

The United Kingdom はイングランド、ウェールズ(西側)、北アイルランド(アイルランド島の北部)、そしてスコットランドで成り立っている。

スコットランドといえば2014年にThe United Kingdom から独立の是非を問う総選挙もあり、反対55賛成45で結果的に残留になった。

最近はスコットランドの独立の話題はあまり上がらない。現実的には経済面でイングランドにかなり助けられているから、という説が強い。

とはいえ独立論が出るほどにスコティッシュはプライドがあり、イングランドは敵。

ゆえに「イギリスのエディンブラ」などと言うのは喧嘩を売っているようなものだ。

スコットランドがサッカーやラグビーの試合で絶対に負けてはいけないのはイングランド一択。

スコットランドが関わってなくともイングランドが他国に負けたら「ザマァ!!」とばかりにパブは祝杯でどんちゃん騒ぎ。イングランドが負ければビールもウィスキーも極上の味に。

イングランドに負けたら負けたで「やってらんねー!!」とまた浴びるように飲むしかない!

イングランドの不幸はスコットランドの蜜の味。

ちなみにアイルランドもこの点は全く同様でイングランドにラグビーで負けた時のブーイングは半端ない。

共通の敵を持つアイリッシュとスコティッシュは相思相愛。

反対にロンドンではアイリッシュ訛りやスコティッシュ訛りの英語を話せば「田舎者!」や「いや、訛りキツくて何言ってんのかわかんねーし!」とバカにされる。

というわけで日本人も「スコットランドのエディンブラ」と言いましょう。試験に出ます。

駅に降りた瞬間から絶景な都市。

エディンバラの街の美しさ、それは16、18世紀の歴史的建造物で街がそのまま残っている事。

その美しさが鉄道駅から出た瞬間に視界に入り圧倒されるのだ。

他の街や都市は歩き続けて発見をしながら好きになる。

けれど、エディンバラは駅のプラットフォームに着いた瞬間の一目惚れ。

そのファーストインプレッションは裏切られない。

メイン通り。

街を歩き続け、路地に入り込み、階段や坂を登ったり下ったりしながら、

路地表から。
路地裏から

「なんすか、世の中にこんな美しい都市があるのか?」

といちいちため息が出て二泊のみ滞在という予定を組んだ自分を恨んだ。

坂道っていいよね。6月だったはずだけど人々は冬服。きっと一年中冬服。

夏場の日没が夜11時くらいだったので

「アタイ、まだ帰りたくない…」とばかりに名残惜しさゴリゴリブリブリで街中をいつまでもぐるぐる俳諧した。

長い旅の序章だったエディンブラ。

旅をしながらそれを上書きするくらい美しい街はわんさか出てくるさ、と当時は思っていたけれど。

一目惚れの強烈さに敵う猛者はなかなか現れなかった。

エディンブラ、あぁエディンブラ、エディンブラ

あ、すみません、松尾芭蕉をパクりました。

アイリッシュのホリデー=太陽が照る気候のいいところ、なので。

アイルランドからエディンブラは近い。

しかも私の近場の空港から直行便も出ているのに。なんであれから一度も行かなかったのか?

ちょっと歩くと城もある。
ちょっと歩くとこんなワイルドな公園もあり。

実はずっと言い続けていた。

「エディンブラ行きたい!エディンブラ本当にきれい。エディンブラより美しい街はない!!」

こんなに言い続けてもアイリッシュ、エディンブラに興味ゼロ。

アイリッシュはアイルランドより暖かい、天気のいいところに行きたいのだ。

常に雨か強風、寒いアイルランドからなぜよりによって更に寒いスコットランドなんかに行くのか。

誰もがそう言いながら、休暇は安くて気候がいいスペインやフランス行きの航空券のみを検索する。

まぁね。わかるけど。

上記の理由で夫にも再三却下されていたのですが、ついに明日二泊三日で行ってきます。

一応、先週の結婚記念日とクリスマスに家族旅行をした慰労会という名目で。

恋に落ちた地への12年ぶり再訪楽しみです。

西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。