気分転換。
原稿の締切時間は迫っているのに、
ピロンとメールの通知が鳴るたびに集中力が途切れる。
次々と、確認事項がやってくる。
これはすぐに返した方がいいよねとバットを振り続ける。
自分が大好きな国にまつわるお仕事。
少しでもいいものを出したいと思いながら、時間との戦い。
集中しすぎると後頭部の後ろの方の首との付け根がぴきっと痛む。
これは少し気分転換が必要なんじゃないか。
机にかじり付いていたい状況ではありながら、また集中するための気分の転換が必要なようだ。
事務所の周りをブラブラ。
いつも何か目が合う本に出会うCITY LIGHT BOOKに向かう。
本を買っている場合ではない。
ということは、重々承知なのだけれど少しでも頭を違うことに向かわせる時間が
また集中力を生んでくれるかもしれない。
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カランと扉を開けて何か新しい本がないか店内を見回す。
黄色の背景に赤い文字で「ケチャップ。」と書かれた冊子が目に入る。
サブタイトルには「True Guide for Shanghai Culture」と書いてある。
しかも表紙には大きく「雲南省の好きなとこ。」
ページをパラパラめくってみると
昆明のキノコ市場やクラフトビール。雲南紅茶、プーアール茶の専門店。
上海在中、雲南省出身のクリエイターのインタビュー記事などが載っている。
ベトナムに一番近い南側の中国。
SAKRA.JP火曜日更新担当、私の中国の先生でもあるのニホンコンと中国の話をしていると行きたい場所として必ず上がる雲南。見たことのないキノコの並ぶ市場、これは行かなければ。時期を決めて、旅の計画を立てなければという気持ちになった。
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レジに冊子を出してお会計をしていると
「これ、昨日入ったばかりなんですよ。ZINEなんですけれど、元々『地球の歩き方』の編集をしていた方が上海に住みながら作っているもので、面白いですよね」と『ケチャップ。』の背景を教えてくださった。
旅をして、目に入るものを味わったものを写真に撮って。
出会った人に話を聞いて1冊にする。
そろそろ原稿に戻らなければと思いながら、上海で作られた、いま自分の手の中にあるZINEを抱えてワクワクする。
自主的に、今年は旅に出てそんな一冊を作れたらいいなと妄想をしていたら、いつのまみか頭の付け根の痛みはどこかに飛んでいった。
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まずは目の前の原稿を送らなければ。
事務所を出た時とは違う、少し軽い足取りで来た道を戻る。
もうすぐ校了する1冊を手に、旅に出てくれる
どこかにいる人々を想像しつつ、あと一息。ガッツと集中。
寒い寒いとコートの首元を握っていた日々から、最近は解放されつつありますね。
今週も一週間おつかれさまでした。よい週末をお過ごしください。
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