とるに足らない小さな失敗。
睡眠が足りていないのか、体が疲れているのか。確実に頭が回っていない瞬間があって、今週は小さい失敗を繰り返す1週間でした。
大量の生姜をすっている時、スピードをアップしようと思って左手でぐっと力を入れ容器を支えながら、右手はおろし金の上で高速の上下運動。生姜はどんどん小さくなり、ノッテきたー!というタイミングで中指の第一関節まで一緒にずりっとすってしまう。生姜は生薬にもなるような野菜だから傷にもきっと効くのだろうけれど、パワーの強い生姜の汁が傷口にズキズキしみる。
両国で打ち合わせを終え、事務所に戻るタイミング。行きと同じ総武線に乗って新宿方面に戻ればいいのに、打ち合わせ場所だったギャラリーのすぐそばにあった都営大江戸線のピンクの丸が目に入る。大江戸線っていう選択肢もあるじゃんと地下の改札に向かうエレベーターのボタンをぽちり。大江戸線で一駅、森下まで移動して都営新宿線に乗り換えると1本で幡ヶ谷駅まで移動ができる。乗車した時間は利用者も少なく、ゆったり座ることができた。左右の順番でイヤホンを耳に挿し、YouTubeをぽちり。楽しみにしていた韓国のバラエティ番組の最新分を見はじめる。へへへと笑いながら画面に集中していたら電車は清澄白河に到着をしていました。やっちまったと逆方面のホームに移動。また行ったり来たりしないように今度は立ったまま移動。無事、森下で新宿線に乗り換えることができました。
高校生のための毎日のお弁当づくり。ご飯は炊いて冷蔵庫に入れてある。おひたしにする野菜をゆで、次はゆで卵。エビと小松菜を炒めて、鶏肉は子供のリクエストで唐揚げに。お弁当箱にごはんを詰め、おひたしは完了。ゆで卵を小さな鍋にかけ、小松菜を切っていると8分のタイマーが鳴る。熱い小鍋を持ちあげるのにちょうどいい、いつものトングが見当たらない。とりあえず布巾でシンクに持っていくかと手前の取手を布巾で掴む。「アチッ」と思った時には時すでに遅し。右手の親指の腹の左側がぷっくり膨れていた。水をジャージャー流しながら親指を冷やす間に、唐揚げの段取りを頭でシュミレーション。
まだちょっとチクチクする親指を気にしないようにして、ボウルに鶏肉を入れて塩胡椒をし、生姜をすり下ろす。週のはじめの右手の中指の記憶。ちょっとゆっくり、慎重にすり下ろす。ごま油をひと回し。薄口醤油を少し入れて肉に揉み込む。卵をひとつ割り入れ、さらに混ぜている時に肉の量に対して、卵が多いかもなぁという考えが頭をよぎるが、お弁当完成予定時間的に悩んでいるひまはない。揚げ鍋に油を注ぎ、肉に小麦粉と片栗粉をまぶしてさらに混ぜる。油の温度を上げている間に、ゆで卵の殻をむいて半分に切り、ごはんの上にのせる。卵はちょうどいい黄身の色に仕上がった。枝豆をごはんの上にちらすと枝豆の横にフライパンの上の小海老たちを乗っけたくなった。小松菜とエビの炒めものだったはずの1品は、バラバラにごはんの上に鎮座することになった。
油の温度も上がったところで、ボウルの中の肉と粉類をもう一度混ぜ、皮でお肉をしっかり包みながら油に落としていく。1個目を落とした時のファースト・ジュッという油の音が想定よりも強め。温度が高くなりすぎたかなと火を弱火にして、他のお肉もすべて油の中に投入。おひたしを乗せ、冷やしておいた紫蘇を冷蔵庫から取り出してごはんの左上に乗せる。揚げ鍋の中を見ると衣があっという間にダークブラウンに。これはいかんとバットに取り出し、余熱で火を通す作戦に変更。子供の出発時間が迫る中、間に合いそうにないと唐揚げをひとつカットして、火の通り具合を見てみると、お肉の中心はだいぶピンク色。慌ててバットにクッキングペーパーを敷き、トースターを稼働。唐揚げを全て半分に切ってバットに並べ、3分半。中まで火は通ったけれど、見た目が美しくない唐揚げになってしまった。味は悪くないのだけれど、やっぱり卵の量が肉に対して多すぎたのが仇になった。息子よごめん。ダークブラウンの衣を下に、半分に切った肉の断面を上にして、紫蘇の上に唐揚げを並べて完成。親指の小さな火傷は水膨れに変わっておりました。
よく働いた1週間だけれど、ちょっと疲れているのかなぁ。移動の途中、原宿駅で目の前に現れた看板には「人生すべて、いい日になれ」と書いてあった。すべていい日になれとまでは、望まないのですけれど、落ち込むまではいかない、とるに足らないちっちゃなミスが続く時。みなさんはどうしていらっしゃるでしょうか。きっと、甘いものでも食べてゆっくり休むのが一番手っ取り早い解決方法なんだよねと思いながら、見たいドラマもどっさり溜まっている。上手に時間のやりくりをして、頭を開放してあげる時間をつくらないと。
急に寒くなった1週間。体調を崩している知人もちらほら。みなさま、どうぞ温かくお過ごしくださいませ。