Mostly earth, sometimes space.

出張でした

ども、カルロスです。

久々の出張報告。ほぼ出でございます。風邪の後の腰痛。出張直前までに完治とはいかないまでもなんとか宥めて鹿児島へ。今回は憧れの土地へ行ってまいりました。

種子島へ

まず、鹿児島県自体が日本でも唯一本格稼働中の射場(ロケット打ち上げの場所)を二つも有する選ばれち自治体です。一つは大隅半島の先、内之浦のEpsilonロケットの射場です。

そして今回足を伸ばしたのは種子島の種子島宇宙センター。こちらはH2シリーズ、H3の大型ロケットの射場です。私が関わってきた衛星たちはみんなここから飛び立っていったので思い入れが強いのは言うまでもありません。

山口フォトさんはずいぶん前に打ち上げの取材に行かれてて、それはそれは羨ましくて!しかし、当時特に自分が関わる衛星の打ち上げだと、軌道投入してから数週間後に撮像される初画像と衛星の動作確認(校正・検証)のための準備が佳境に入るのがちょうど打ち上げのタイミング。そんなこともあってなかなか訪れる機会がなかったのでした。ここからは写真で!

時期外れの台風が接近する中での鹿児島離脱。高速船トッピーで種子島西乃表へ。ここから先の写真全て空はこんな感じでどんよりです。

桜島とトッピー

西乃表港でレンタカーを借りて、いろいろ視察しながら宇宙センターへ。まずは、増田局。打ち上げ時はロケットの追跡や衛星の追跡などもする重要な拠点の一つです。のんびりとした雰囲気ではあるものの、人気が少なく、作業員の方々のみが往来しているのはなんとなく緊張感。展示室は意外と地球観測衛星推し。当時私も徹夜で携わったALOSの初画像もまだ展示されていてちょっとじわっときました。

増田ロケットテレメータ受信アンテナ

いよいよ種子島宇宙センター。まずはH-IIロケットが格納されている場所、ロケットガレージへ。写真のH-II 7号機は打ち上げられることなく、地上で重要なミッションを終えた数奇な運命をとげたロケットです。

実はMT-SAT(ひまわりの後継機)を載せて先に上がった8号機がLE-7エンジンの不具合で司令破壊。海中から引き上げられた8号機のエンジンと、同じ構成で打ち上げ待ちだったこの7号機を分解、解析して改良してLE-7Aエンジンを開発します。

私は、8号機破壊の時はたまたま当時NASDA本部があった浜松町で打合せ中で、そのとてつもなく重苦しい空気を感じたのをいまだに覚えています。

H-II 7号機。手前が1段目LE-7エンジン取付部と、奥が2段目LE-5Aエンジンの取付部。

世界で一番美しい射場。実は延期されたH3 4号機の打ち上げを控え、緊迫感に包まれる大型ロケット発射場には、当然これ以上近寄ることはできず … ロケットの見える丘展望所から大型ロケット組立棟(VAB)と射点を眺めてきました。それでもなんだか嬉しい。

H3 4号機は今のところ11/4日(今日!)午後に再延期されています。

大型ロケット発射場。右の建物がVAB、四本の塔があるところが射点。

宿泊した西乃表は島最大の街。宿の隣の居酒屋で地物の安納鶏の唐揚げと、絶品のキビナゴ串焼き。飯テロすみません。美味いものにありつけた旅は大抵楽しい。

キビナゴ串焼き

気になる音楽のコーナー

ゲゲゲの鬼太郎 (DUB) / KODAMA AND THE DUB STATION BAND

絶妙にタイミングが悪く終わってしまいましたが Happy Halloween!

では、またまた。

ほぼほぼ地球 たまたま宇宙

(隔週月曜日更新)
人工衛星で観測される地球のデータをあれこれする仕事をしています。見知らぬ人から、カルロス!と声をかけられることがあります。

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