束の間の夏だから。

おはこんばんちは。飯塚です。

パリオリンピック真っ最中ですね!時差があるので日本は観戦もなかなか難しいのでしょうか。

我が家は開会式だけ少し観ましたが、それ以降は何一つ観ておりません。

なぜなら、夏休みで旅行に行っていたから。

なんてね、家に居てもオリンピックやワールドカップはほぼ観ない派なんである意味通常営業です。

アイルランドの今年の夏は20度以下。

ここでほぼ毎週
「夏が来ない。暑くならない」
と愚痴っていたのは、夏らしい気候にならなければ旅行にも行けないから。

我が家の今年の夏は
「西の港町にボートで行って数日過ごす」
つもりなのに、いつまで経ってもそんな事が出来そうもない。

今年は一粒も成らないと思っていた庭のプラム、数個だけでも実ってました。ばんざーい。

ボートなんで天気に限らず風も大切。

そんな中でやっと晴れマークと弱風の日が続く天気予報が現れた。

「これは行ける!今しかない!」
と夫は昨年もお世話になった停泊場に予約を入れる。
子供達にもようやく宣言。
「またボート旅行するよ!」

昨年ボートで航海した家族旅行。

楽しかったけれど、停泊場は町から徒歩30分かかりちょっと不便だった。

やっぱり車ないとねー、と今年は私が車で行く事に。

ボートで向かう男性陣を船着場で降ろしてから一旦家に戻り、洗濯、掃除、荷造りをして出発。

道中の車内のラジオで男性パーソナリティ、緊張感がある声で
「今日からとても暑くなります。気温は20℃から22℃まで上がるようですから特に車に犬を放置したら大変です!数分でも日陰でも車の中に犬を放置してはなりません!暑いですから!」

なんて声高にいい続ける。思わず吹き出しそうになる。
アイルランドの暑いは20℃。日本人には信じられないだろうけれど、本当これよ。

そしてその暑い夏を誰もが待ち焦がれていたのだ。

目的地に到達する前の渋滞にハマったのでスピーカー機能で夫に連絡。
「こっちも今着いたよ」

ボートでは5時間かかるのが車だと1時間。

車を止めて荷物を降ろしボートに。

またお世話になります!昨年も停泊していたアメリカ人大富豪の巨大ボートが今年もいます。

というわけで旅のふりかえり。今日の昼に帰ってきたのでいまだに立っていると揺れている感が残っているのだけど。

昨年の反省を生かして。

とにかく車がないのがネックだった前回。

やっぱり車があるとなんでもできる。アイルランドはダブリンだけ滞在ならともかく、旅行者はたいていレンタカーをするけれどそりゃそうだよな、と思う。

公共交通機関、全然整ってないのだ。

滞在中の船着場の対岸のお城跡地、レストランでご飯を食べたり町で買い物したり。

去年は船着場から歩いて町に行き町の雰囲気を楽しむ余裕なんかなかったのだ。

子供達は可愛らしい町並みに喜んでいる。

「いいなぁ、ここ住みたいなー」

このエリアでは観光地として有名なKinsale、町中はオシャレなお土産屋やカフェも多い。

確かに私達の住む村とは雰囲気全然違う。

夫は子供時代に二年間この町に住んでいた。
義理両親から幾度も聞いた話。
「あの町ね、可愛いのよ。海辺だし素敵でしょ?でも住んだら夏は観光客だらけで地獄よ。どこに行っても渋滞に巻き込まれて嫌気が差しちゃって引っ越したの。」

夫が子供時代に二年間住んでいた家の前で記念撮影。車がなかった昨年はこんなことすらする余裕がなかった。

これ、鎌倉に住んでいた友人もまるっきり同じ事言ってて。

鎌倉なんてオシャレでいいなぁ、との私の声に。

「鎌倉はたまに来るのがいいんだよ。住んだら特に土日は電車も車も混むし最悪。週末は住民が車出せないの本当にバカバカしくてやってられない。私は今すぐここから引っ越したい!なんでか知らないけど夫がここを気に入ってるから仕方なく住んでるけどさ。」

なんて愚痴を思い出す。

今ヨーロッパの人気観光地で問題になっている「オーバーツーリズム」人気の場所は普通の家やアパートもAirBnBになり、普通に住みたい人が家を探せないのも問題だ。

町から外れたレストラン。本当は行きたかったけど時間が合わなかったり満席だったりで叶わず。こんな色の建物が割と普通にある町。

私の住まいは特に何もないけど観光客来なくて静かでいいかな、とは思う。
たまにこういう可愛らしい町に来るのは楽しい。

アイリッシュが聞かない話。

ここでは幾度となく書いているけれど、食べる事に興味がないアイリッシュは旅行の話題で食べ物の話はしない。

とはいえ、食い気だけは誰にも負けない私の子供達にとってはレストランの食事が楽しみだったらしい。

1日目は近くに来ていたキッチンカーからフィッシュ&チップスを食べたものの、後二日はレストランで晩御飯をしっかり食べて大満足。

毎度お馴染み。色気のないフィッシュ&チップス。

男児達の旺盛すぎる食欲に呆気に取られる夫と私。

レストランで珍しいものを食べたい9歳児と落ち着かない3歳児。

長男に限らず6歳の次男ももうお子様メニューじゃ足らないとか、どういう事だ?!

ちなみにレストランで食べたご飯の写真は撮る余裕がないくらいにカオス。

パブでビール飲みながら落ち着かない子供達を諌めつつ
夫と
「やっぱりスペインとかのリゾートでオールインクルーシブ(ホテルに遊び場やプールやレストランが全部ついてる家族向けのホリデープラン)は正解だよね。楽だもん。家族づればっかりいるところだと気を遣わなくていいしねー」
なんて話すくらいに私達はしょっちゅう子供達を叱りつけてしまった。

朝ごはんはこんな感じ。こんな大量のソーセージが一瞬でなくなるとか怖い(私は1本だけ食べる)

海の近くに住んでいるのに。

前回もそうだったけれど、ボートから徒歩2分のビーチで泳ぐのがとにかく楽しみな子供達。

いやね、凄くいいビーチなのはわかる。

ビーチ自体は小さいけれど水もきれい、砂浜、波も穏やか。

地元の人達が平日仕事終わってからもどんどん車止めてやってくる。

初日はここの近所に住む日本人家族の方と初めて会い子供達は一緒に楽しく遊べた。

夜8時半。まだまだ明るいのです。

朝晩犬の散歩する人も絶えない。

昼間は家族づれで大賑わい。

でも我が家の近くにある数多くのビーチでしょっちゅう遊んでいる子達がやっぱり朝から夜までビーチに繰り出すの、凄いな、と呆れてしまう。

泳ぐ練習をする長男と次男の傍らでずんずん沖に出ようとする3歳の娘がまた怖いもの知らずで恐ろしい。

実は三日目朝のスイミングタイムに夫に子供達の面倒を任せて私はジョギングへ。

4キロほどのジョグを終えてビーチに向かい火照った身体で海にジャブジャブ入る。

水、全然温かくないので子供達はいつも震えてる。

あー、冷たい。
やっぱりアイルランドの海水温は低いなぁ。

子供達は初めて私が海に入るのに驚き、なぜかとても嬉しかったらしい。

「ママが泳いだ!ママが海に入った!」

ってまるで「クララが立った!クララが立った!」的なテンションなんだけど、そんなに?!

「なんでそんなに嬉しいの?」

「だって初めて海に入るの見たもん。ずっと泳げないかと思ってた」

「別に海水が冷たくなければ泳ぐよ。走った後なら入っても気持ちいいかな」

結果、息子達の熱いリクエストに応えて最終日の朝も走ってから海にザブザブ入る事に。

なかなか爽快でした。

船着場周りもなかなかいい散歩コース。
ボートでゆっくりしたり、釣りもしたり(収穫なし)。

去年は二泊。今年は三泊。
ちょうど良かったかな。

これも記念に買いました。息子1号が特に嬉しそうだった。これから家族旅行で訪れた地の絵を買って廊下に飾ることにしている我が家。

狭いボートに五人分の荷物があると更にごちゃごちゃして落ち着かなくてちょうど帰りたくなるタイミング。ちょっと後ろ髪ひかれつつも荷作りして。

管理人さんに
「また来年もお世話になります!」と声がけしながらあとにして女性陣の車組は1時間で帰宅。近い!!

男性陣は4時間半後に帰ってきました。

もう8月。ってことはもう秋です。

4日間の暑い夏を楽しめてよかったですがもうちょっと猛暑(20℃)が続いて欲しいです。

拾い物。なんとなく集めている。

西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。