台風の足跡
ども、カルロスです。
世間は夏休みですね。最近は本当に夏らしく暑くなったというか、”らしく”を軽々と飛び越えてしまっている感じです。寒いと冷夏で農作物が育たなくて大変だし、暑いと電力消費が激しくなり、エアコンを控えると熱中症が増えるなど、人間はなんて脆い生物なんだろうと… 人ごとのように思うわけですが。まずは体調管理に気をつけてください。
暖かい御馳走と食べた跡
お盆も終わり、夏休みも後半になると台風シーズンに入ってきます。最近では、ゲリラ豪雨、線状降水帯などなど、私たちの年代の教科書には載ってなかった専門用語がゾロゾロ出てきたりして台風以外でも気が抜けません。
さて、その台風。よく発達するなんて表現を聞きます。台風が発達するとは文字通り、勢力を強めて大きくなっていくことを指すのですが、発達するためには食事が必要ですよね。
台風は暑いのに暖かい空気が大好物です。
太平洋の赤道付近では水温が高く、海面で温まった空気は上昇気流になります。それが台風のタマゴです。気流にのって日本に近づいてくるルート上も黒潮に代表されるような暖かな海域を通過してくるため、海面で温められた御馳走空気をどんどん吸収して”発達”するわけです。
台風が上陸してからどんどん勢力が衰えたり、北に行くと小さくなって温暖低気圧になったりするのは、海からの暖かい空気の供給が無くなるからです。
衛星からは台風が通った足跡が見える時があります。
今日の画像は、2011年7月24日の海面の温度を示したものです。赤は暖かい、青に近くなると冷たい水温です。日本南の太平洋上の左側(西)は赤く(暖かく)、四国の沖くらいから黄色味を帯びた冷たい色になる境目がありますよね。その冷たい海域が台風6号が通過した足跡です。
7月12日に発生した台風6号は18から20日にかけて日本に上陸して猛威を振るいました。その直後の海面水温が足跡のように水温が下がっているのは、低気圧で海面が吸い出されることで、海面の下の冷たい水が上にあがり、さらに激しい風で海が掻き回されることにより、水温が下がるためです。
台風が暖かい海面の温度を食べて、食べた跡が冷たくなるって本当に動物みたいです。
気になる音楽のコーナー
Gunfinger (feat. Chase & Status) / IRAH
夏になると暑苦しい曲が聞きたくなる天邪鬼です。ダミ声ラップがDubとDrum-n-Bassを行ったり来たりする心地よさ。みなさん、体調管理はしっかりと爆音で聞いてください。
では、またまた。