それでもパリはSweet。

おはこんばんちは。飯塚です。

実はこちらは昨日から夏休みに入りました。特に大きな旅行予定がない我が家、ダメ母は夏休み初日から「早く夏休み終わらないかなぁ」なんて事が頭をよぎり自分でも心配になりますが。

これから二か月海遊びやセーリング旅行を楽しめる天気になる事を願うばかり。

先週末、我が家の男性陣はヨットレースに参戦!!

先日、週末にパリで友人と落ち合いました。

元々ここでは短めに書こうと思っていたのが、なんと人生で初のスリに遭い、文字通り「一文なし」になり。

友人にすっかり借金をするというなんとも情けなすぎる顛末に。

今日は楽しかったパリの思い出です。

二日連続fitbitの歩数がすごいことに!!

パリといえば、美術館。

セーヌ川沿いの景色。

ショッピング。

やりたい事リストをあげたら一週間でも足らないくらい。行く前には初日は骨董市で買い物、二日目は美術館と街歩きかなぁ、なんてぼんやり考えていた。

かつて弟がパリに住んでいた2010年に訪れた際には一通り周ってはいる。

ルーブル美術館もモン・サン・ミシェルやヴェルサイユ宮殿、カタコンブ、また電車でフランス南部のリヨンにも脚を伸ばした。

今回の目的は「友人と楽しい時間を過ごす事」。

朝はオルセー美術館に行こうかな、などと思いながらもやっぱり前日「ハーフマラソン距離の鬼歩き」をした疲れとスリに遭ったショックも癒えず、ゆっくり一日をすごそう、となった。

前日にスーパーで買ったヨーグルト、チーズ、パン屋で買ったパンと美味しいフルーツの朝ごはん。ヨーグルトはヤギ乳製、美味しいです。

前日に引き続きまた好天。

なんとなく街歩きを開始。

日曜日の午前中。アパルトマンを出てすぐのスーパーもパン屋も営業していて驚く。

というのも2010年に来た時には日曜日はかなりの店が休業日で街は静かだったからだ。

確か日曜日の夕方に当時パリ在住の弟に久しぶりに再会し、

「お店がどこも閉店してて不便だー」

と漏らしたら、

「慣れたらなんて事ない。土曜日までに物を買っておけばいいだけだよ」

と諌められた記憶。

時代が変わったんだなぁ、パリも日曜日に営業するようになったのだろうか。

初めは特に決めてなかった目的地。それでも歩きながらだんだんと観光地に向かっていく。

2019年に大規模な火災で燃えてしまったノートルダム大聖堂。

前日も駅からアパルトマンまでのタクシーの車窓から通り過ぎた。

ノートルダム大聖堂まで行こう!

セーヌ川沿いの道、観光客で溢れている。

ノートルダム大聖堂、側面はまだまだ足場が組んであるけれど正面から見たらほぼ出来上がったように見える。

何やら今年の12月までに完成するとか。

観光客が記念撮影に興じている大聖堂前。

お昼を食べて、パリといえばやっぱり名物デパート、ラファイエットに行かねば!と脚を向けた。

煌びやかなドーム型の天井、前に来た時も写真に撮ったな、と思い出しながらやっぱりまた撮ってしまう。

パリの名物デパート、ラファイエット。誰もが撮影するこの天井。

ここの屋上から市内を見渡せるんだそう。

ラファイエットの屋上からのパリ市内

店内はキラキラしててオシャレな服がズラリと並んで、どれもこれも欲しくなる。

Uさんと

「かわいい〜、これ素敵〜、見て、見て!」

と言いながら値札を見て

「うわー、こんなするんだ…」

の会話エンドレス再生。

洋服のお値段はだいたい€200以上な価格帯。私が気軽に買える物などほぼない。

同じ€圏から来た私と、日本から来たUさん、円安はかなり影響あるはずだ。どこ行っても何しても高いと感じるのは当然。

素敵な洋服の写真は撮ってないけれど、お土産コーナーにあったトリュフ味のポテチが3500円近くする。今まで外国人観光客に語り継がれた日本のデパートのフルーツのメロン10,000円も円安になればそんな驚かれない気がします。

日本人観光客が激減しているのも当然かもしれない。

散々歩き続けながら夕飯どうしようか、買って帰ろうか、食べに行こうか、優柔不断な二人は結論出ずにそのまま地下鉄に乗りアパルトマンに一旦帰宅。

少し休んで結局やっぱりご飯食べに行こう!となり、なんとこの日もfitbitは30,000歩を越えた。

「スリに遭った」打撃が大き過ぎたので美術館行ってもあまり印象に残らなかっただろう。

2010年に来たルーブル美術館。展示物の印象よりも開場時に観光客がモナリザの絵を見るためにバーゲンのようにダッシュで館内に駆け込んでいたのと、館内で俳優の玉木宏(規格外にイケメンすぎて遠くからでも凝視してしまった)にすれ違ったことしか覚えてない下世話人間です。

友達と笑いながらクタクタになるまで歩いて良かった気がする。

フランス=美食。

食の国、フランス。

フランスは美食国という認識はアイルランドでも一般的。

例えば人気レストランやケーキ屋さんなどは「シェフがフランス人だから」説はよくある話。

そうそう、私の義理父も言ってたな。

「アイリッシュは生きるために食べる。フランス人は食べるために生きる。日本人はフランス人に近いのかな?」と。

貧しい国のアイルランドは味や見た目よりも量が大事だったりするのだ。

そんな国から来たらやっぱりフランスの食は「美しい」の一言。

ケーキ屋さんのショーケース、あちこちにあるマカロン屋さん。

泊まってたアパルトマン近くのケーキ屋さん。全種類制覇したかった。
美しいし美味しい。前日に骨董市で買ったお皿だと更に素敵。

見てるだけでウキウキしちゃう。

お昼はチュニジア料理屋に。

そう。パリといえばフランス料理だけではなくてアフリカ圏の食も実は名物。

私がいた会社の社長も当時私のパリ行きを聞きつけて

「パリに来たらレバノン料理食べるといいですよ。パリのレバノン料理屋は日本で食べるより本格的だから」

というアドバイスが印象的だった。

お客さんも殆ど北アフリカ系でフランス人は少ないチュニジア料理屋。

うん、これは期待できるな。

メニューも普通のレストランより格安だけれどボリュームがあり味も本格的でかなりいいチョイスだった。

チュニジアは私も旅で寄った国。

モロッコよりは人々が素朴だったけれど、少し旅の疲れが出ていた。

チュニジアにはこんなところもあります。

チュニジアの首都チュニスの宿に滞在していた日本人の大学生とご飯を食べに行った記憶が蘇る。

チュニジアに留学していた彼

「チュニジア料理といえばツナ缶とゆで玉子です」

っての、なんだか忘れられない。

フロアのお姉さん、どう頼んでいいかわからずマゴマゴしてる我々に他のお客さんがオーダーした料理を見せてくれたりして親切で。

ラム肉のクスクスとか凄く美味しいけど胃袋が縮んできてる中年女性達にはボリューム多過ぎて残してしまった。

サラダ。ほら、ツナ缶とゆで卵あるでしょ。
頼みすぎ。おばちゃん二人、身の程知らずだな。クスクスは野菜も肉も絶妙にうま過ぎるのに食べきれず。

この重量のランチで夕飯は20時過ぎに。

おやつのエッグタルト、クリーミーで仕上げにかけたシナモンも風味が効いて最高。

「フランス来たらやっぱりタルタル食べないとな!」

という私と

「ウフマヨネーズってゆで卵の前菜食べたい」

というUさんの願いを両方叶えた最後の晩餐。

タルタルとゆで卵の前菜、なぜかお通しがポップコーン。タルタルはアイルランドにはないし「生肉を食べるなんて気持ち悪い!!」というのが一般的です。

赤ワインのボトルで乾杯。

あっという間すぎる二泊三日の滞在。

ニ夜連続で飲まないとね、これは。

パリの風物詩、テラス席から見えるもの

街歩きで「あー、パリに来たな」と実感させられるのはやっぱりテラス席。

映画などでもだいたいこのテラス席で飲みながらタバコ吸いながら延々と会話してるイメージ。

この「テラス席」のレストラン、一日中営業してるしどこも混雑してる。

観光客で溢れてるし英語メニューもある。

私達も一日歩いて街中で少し飲みながら人々を観察する。

観光地なパリ、とはいえもちろん地元民もいるわけで。

私達の隣りの席の地元民グループや、買い物袋を下げた人々、犬の散歩してる人、自転車やスクーター乗っている人々。

やっぱり違うなぁー。

パリの人々の洗練されていることと言ったら。

洋服のセンスも着こなしもアイリッシュと全然違う。

女性はもちろんの事、男性も身なりにかなり気遣いがあるのがよくわかる。

テラス席でそんなバリジャンをただ見ているだけでも飽きない。

やっぱり美しい人やオシャレな人、「見た目に気配りしてる人々」見るのって楽しいのね。人間ウォッチ延々とできるな、と改めて実感。

この女優さんのような美女に釘付けになり、「うわーすっごいかわいい」「本当にきれい」などと言いながらしばし跡をつける怪しいアジア人おばちゃん二人になってしまった我々。

この感覚、アイルランドではまず味わえない。

毎度毎度引き合いにしちゃいけないんだろうけど、アイリッシュは見た目に無頓着。

女性は90%、レギンスを履いてる。

ジーンズや普通のパンツよりラクだけど体型が丸出しなレギンス、めちゃくちゃスタイルいい人が着るとそれはそれで格好いい。

けれどもそうじゃない人々もたくさんいて、体型関係なく全員履いてる。

これを言うと「ルッキズムだ」とか「太ってる人差別だ」とお叱りを受けそうだけど、でもアイルランドの田舎は体重増え過ぎてしまった人々が普通にたくさんいる世界。

公共交通機関がない車社会。普段から歩かず運動しない。

更に炭酸飲料にポテチ、チョコレート、冷凍食品を日常的に消費してると体重は増える一方。

周り見回しても体重100㎏越えてる人が当たり前にいすぎてなんとも思わない、西の果て。

いや、違うかな、誰も見た目などに気遣いないし、たぶん他人の事も見てない。

それでもたまに言われる訳ですよ。

「あなたはアジア人だから痩せてていいわね」

とか。(ちなみに今の私は独身時代より10㎏近く増えていて帰国する度に「小太りおばさん」だと自覚するくらい。日本基準だと痩せてはいない)

いや、人種関係ないでしょ、身体は生活からできますから。「生活習慣病」っていうくらいなんだからさ。

こちとらジョギングやらワークアウトに精を出して、食事量もかなりセーブしてるんだから、と一応説明はするけれど、なかなか通じない。

パリの人見てたら本当それだと思わされて。

西欧人だけど、見た目がシュッとしててだらしなくない。

人の目を気にして綺麗にしてる。私の住む世界にはない価値観がそこには確実にある。

都会の生活は自ずと歩くから身体が自然に鍛えられる。

ジョギングしてる人々も多い。美しいパリの街、走るの楽しいだろうな。

パリに憧れるのは当然だ!

旅先で、ふと

「ここで暮らす自分」に思い耽ることはないだろうか。

例えばアイルランドの観光地はだいたい田舎なので

「うわー、こんなところに住みたい」

と夢想する事はほぼないどころか

「綺麗だからたまに来る分にはいいけど不便だし人気なさすぎて孤独だし住みたくはないな」

などと内心失礼過ぎる呟きをしてしまう。

アイルランドの田舎の風景

一応都会なダブリンも哀愁はあるけれどパリみたいな華やかさはない。

もちろんその寂れた感に惹かれる人もいて。

ダブリンはまぁあぁ賑やかです。

パリを歩きながら、テラス席で飲みながら

「確かにちょっとここで暮らしてみたい」などと映画の主人公にでもなったような素敵なワタシを思い描いてしまう。

パリはやっぱり憧れの街。

歩きながら、またテラス席でワインやビール飲みながら心底思ったこと。

食べ物美味しくて、人がオシャレで、街が美しくて美術館がたくさんあって文化も歴史もある。

日本人、やっぱりパリ好きだよねー。

初日に財布は擦られたけれど、私はそれでもパリを恨まない。

Instagramも最近は少し距離をおくようになり、ストーリーもほぼ上げなくなったけれど。

パリから帰る空港のゲートでの待ち時間、一枚だけ写真を上げた。

色々あったけれどやっぱり来て良かったな。

留守番をしてくれた家族ありがとう。

楽しい休暇を過ごしました。家族の休暇もあまり怒らないようにがんばります。

クリニャンクールの骨董市の戦利品。子供たちにはアニメのポスターをお土産に買った。

西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。