緑の海に溺れる

草原を走ってきました。

丘の上まで苦労して登り、遠くを見渡せば、緑の大地が延々と広がっています。

進んでも進んでも、単調な景色が繰り返されるばかり。空から鳥の目で見てみると、きっと全然進んでいないんだろうなと足が重くなります。

唯一の慰めはわずかに吹く風。少しばかり涼しさを運んでくれました。立ち止まり、そよ風の心地よさに浸ると、うんざりしていた草原の景色が輝いて見えました。

結局のところは気の持ちようなのだ。吹き抜ける風が教えてくれました。
眼前の風景を単調と捉えるのか、壮大と見るのか。それだけで、足取りは重くもなるし、軽くもなります。

途方もない場所に身を置けている喜びを噛みしめました。

変化は自分の中に。心を震わせる瞬間はどこかにあるのではなく、気付いた者だけが出合えるものでしょう。

↑以上は妄想

以上は走りながら妄想していたこと。草原を走りながら草原のことを考えてしまうほどに、阿蘇の草原はあいかわらず素晴らしかったです。

今回は阿蘇ボルケーノトレイルで、走りながら選手を応援する「チアアップランナー」として参加。見渡す限りに広がる草原と外輪山が舞台です。

大会の特徴を端的にいうと、もう草原を耽溺満喫。緑の海に溺れられます。

選手ではなく応援が役目なので、自分が走るよりも少しばかり気楽でした。絶景の連続を楽しみ、エイドステーションで振る舞われる地元の味を堪能してきました。

草原を走るコースは、普段はオープンになっておらず、駆け抜けることができるのはこの大会だけ。スペシャルな舞台で、特別な走りを。そう考える方は来年ご参加くださいー!

わかおかの山日記

(隔週水曜日更新)
山を走ったり、歩いたりするのが好きです。よく忘れ物をします。そんな日々を記すライターでランナーです。

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