「코드가 맞다」コードゥガマッタ。

日曜日から火曜日まで(正確には水曜日の明け方到着)でソウルに行ってきました。

今回のメインの目的は、8月のイベントでデビューをさせた三重ガーゼのキッチンクロスの追加注文の受け取りと、もうすぐ赤ちゃんが生まれる友人から「同じ生地でおくるみが欲しい」とリクエストをもらったので、生地のピックアップ。

クロスをたくさんお買い求めいただいたおかげで、また同じ商品を東大門のお母さんと一緒に作ることができる。いってしまえば、ただの四角い布。なのだけれど、気持ちの良い生地ってどんなもの?二重のガーゼだといまいち厚さが頼りない。逆に四重は厚みがありすぎる。商品の大きさと元々の布の幅の関係性。どの長さなら1反でむだなく商品を作ることができるか。四辺をかがってもらう糸の色ひとつでも雰囲気が全く変わる。

布と糸でできる、原始的なところに近い商品なのだけれど、短い時間で布のお店のおかあさんとお針子をしてくださるお母さんとぱっぱと判断をしながら、やっと「いい!」と思えるものができました。

これからも小さな改良を重ねていくことにはなると思うけれど、大好きな韓国で、現時点で自分で使っていて嬉しい商品ができたのはありがたいことです。

そんな韓国行きの予定を組んでいることを、子供たちが0歳のことからもう15年来の友人でオーダーケーキやアイシングのクッキー、お菓子のケータリングをしているあやちゃんに話をすると「久しぶりに、インプットの旅に出たい!」と一緒に行くことなりました。

旅に出る前から珍道中は始まっていたのですが、それは来週ゆっくりお伝えをするとして。今回旅の間ずっといいなぁと思っていたことを「今週の気になるもの」に。

クロスを作る際にもサポートをしてくれている友人ダソムと一緒にお菓子の包材や材料を専門に販売している「芳山(パンサン)総合市場」に行きました。私ひとりでもリボンや袋を買いに行くことはちょこちょこあるのですが、お菓子の専門家と行く芳山(パンサン)総合市場はめちゃくちゃ楽しい。

ケーキやアイシングのクッキーの上に散らすアラザンやスプレーのチョコレート、シュガーでできた星や花のモチーフなど。ふだん気がつかなかったり、目がいかないものをあやちゃんが手に取っていくと、キラキラして見えてくる。四角いプラスチックのケースを手に取って「こういうものって日本にありそうでないんだよね。」。たくさん並ぶ物の中から「これ!」とキャッチするスピードの速いこと。目がいくところを一緒に追いかけるのが新鮮で楽しい。

はじめましてで、言葉が通じないはずのダソムとあやちゃんなのだけれど、全く不自由することはなく。ダソムが英語を混ぜながら話してくれていることもあるけれど、笑顔とボディーランゲージだけで、二人はしっかり通じ合っているように見える。

以前、釜山で和枝さんと旅をした時にも感じたのだけれど「コードが合う」人っているんですよね。国を超えて。「코드가 맞다」コードゥガマッタと読むのですが、日本語にすると感覚が合う、価値観が合うという意味。ギャグコード、愚痴のコード、好きなものが同じ、嫌いなものが同じ。いろいろありますが、やっぱり明るい方のコードが合う人と一緒にいる時間は心地がいい。英語のcodeは規約,規則,規範、記号、符号などの意味がありますが、韓国後で言う時の「コード」はもっと本能的な部分の感覚な気がします。

あやちゃんとダソムはコードが合う。もちろん明るい方のコード。

何かあってもポジティブにそれを捉えて、じゃぁどんな風に解決しようかと考えられる人たち。実はこの旅、最初にも書きましたが、結構な珍道中な場面もあったのですけれども、明るい方のコードが合うメンバーの集まりだったからか、ずっといい空気がその場に溢れていて、旅の間中、笑っていた記憶しかない。

そういえば!ぐるっと無理やりこじつけのようになってしまいますが、東大門市場で作っているガーゼのクロスも、手に触れた時に幸せな気持ちになっていただけるようにという思いを込めて、明るいコードのメンバーで(市場のおかあさんも含めて)制作をしております。

パシャパシャと撮った写真を現像しながら、3日間幸せに駆け抜けたなぁとまた笑顔になりました。こういう瞬間が写真に残っているって嬉しいなぁ、やっぱり。

ここ数日、雨が降ったり安定しないお天気がまた続いておりますが、たのしい週末をお過ごしいただけますように。

こいけはなえの気になるもの。

(毎週土曜日更新)
マネージメントを中心に料理家と一緒にand recipeという会社をやってます。とにかく旅が好き。

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