真夏の夜とムーミン
相変わらず走り続けておりまして、山形県までやって来ました。1,500kmくらい走っても、いまだに東北です。日本は広いですね。淡々と走りながら、言葉遊びをすることもあり、そんな時にできたのが今回の投稿です。写真は内容と関係のない旅の風景となっております。
今年の夏は嫌んなっちゃいますね。こうも暑い日が続いたんじゃ、もう何もやる気が起きないというものです。
夜になっても、まったく気温が下がらず寝苦しいまま、朝を迎えてしまったなんて経験をした人もいるんじゃないでしょうか。そこまでではなくとも、寝つきが悪い、暑くて寝られないことでしょう。
涼を求めて山に行くのもオツなもんですが、もっと気軽に涼しくなれるやつもあります。夏の夜を涼やかにしてくれる定番とくれば、怪談話。そうです、大胆にも怪談です。
僕の知り合いにムーミンがいましてね。それが恐ろしいんです。ムーミンといっても、北欧生まれのかわいいトロールじゃあございません。こちらのムーミンは常軌を逸していますし、正気かを疑います。
野山を駆け回って一晩中動き続けるんですよ。ろくに食べずに、一睡もせず。何かに取り憑かれたかのように。
時には二晩にまたがることも。うつろな目をして、表情を失いながらも、足だけが動きます。もう、ほとんど夢遊病みたいなものです。
恐ろしいですね。無眠のランナー。ええ、そうです。これがムーミンです。怖いですねー。
え、なに全然怖くない?もっと怖いやつがほかにいるんですよ。
そいつは、つむじ風を追い越して、雪の街から来るらしいです。名前はたしか三太?なんだか落語家にいそうな名前じゃねえかって、そうなんですよ。そう思ってたら、こいつには彼女がいるとかって話でね。となりのかわいいお姉さんらしいんですよ。
ん、なんだって、その特徴に当てはまるのは三太じゃなくて、サンタ?恋人がサンタクロース?
なにを分からないことを言ってるんですか。
それはユーミンだって?無眠とこじつけるには無理があるって、そこまで言わないでくれますか。
こんな戯言、夢みたいなもんだと思って忘れてください。もう、さよならの時間です。
忘れられない?それもそうかもしれません。
「真夏の夜の夢」ってのはそんなもんです。