使い勝手の良い〇〇。

グラスやお皿にひとつひとつ値段をつけたり、鍋の蓋を磨いたり。本日と明日、and recipeのアトリエで行う小さなお店の準備をしています。

出版社ネコノスさんとの合同企画。ネコノスからは、neconos booksとして出版されている本と小説家浅生鴨さんの蔵書が並びます。

and recipeは「使い勝手の良い、日常使いの台所道具と食器を並べてお待ちしております。」とお知らせの原稿に書いたのですが。商品の写真をとって、スクエアに値段と在庫数を登録をしながら、はたと思いました。「使い勝手の良い」ってどういうことだろう。

「このバックさ、とっても使い勝手が良くってね。」
「3号炊きの羽釜より、5号炊きのほうが結局使い勝手が良いんですよね。」
「このコットンのカーディガン、旅行の時もくるっとまとめてバッグに入るし、洗濯したらすぐに乾くから、使い勝手が良いの。」

口の出す言葉としては、微妙な違和感。ニュアンス、意味は間違っていないけれど、日常の会話の中で実は「使い勝手」という言葉はあまり口にしていない。

「このバックさ、とっても使いやすくてね。」
「3号炊きの羽釜より、5号炊きのほうが結局使いやすいんですよね。」
「このコットンのカーディガン、旅行の時もくるっとまとめてバッグに入るし、洗濯したらすぐに乾くから、便利なの。」

口に出してみて、違和感なし。なのに、どうして書き言葉、特に商品の説明文を書く時に「使い勝手」という言葉を使ってしまうんだろう。そもそも「使い勝手の良い」ってどういう意味?口に出しても違和感のない類義語を探すためにWeblioを開く。

『使い勝手の良い』類義語

1、ものが使いやすいさま

使い勝手がよい、使いやすい、使用しやすい、使える、有用な、便の良い、便利な、実用的な、プラグマティックな、都合がよい、利便性のある、利便性のよい、機能面に優れた、機能的な、合理的な、効率的な、効率の良い、機能本位の、役に立つ、扱いやすい、重宝な、重宝する

2、思考やつくりが単純で動きが予想しやすく、扱いやすいさま

御しやすい、扱いやすい、単純な、便利な、使いやすい、都合のよい、都合がよい、利用できる、利用しやすい、与し易い、容易い、くみしやすい、楽な、恐れるに足りない

確かに。よく「使いやすい」は口にしています。「便利な」という言葉はなかったけれど、「重宝する、利便性のある」という言葉は並んでいます。重宝する。コットンのカーディガンを表す表現としてはしっくりくる。けれど、口に出すなら便利のほうが違和感はない。書き言葉としては重宝するでも違和感はない。同じように「使い勝手の良い」も書き言葉としては、間違ってはいない。嘘もついてはいない。日常使いの便利な台所道具を説明する言葉として、過不足はない。でも口に出しては、あまり言わない。

お皿、グラス、トングなど。日常使いの、使いやすい台所道具と食器。

こう書くと日常使いと使いやすいの「使い」がかぶるから、あの時の自分は、「使い勝手の良い」を選んだのか。使い勝手の良い〇〇。使いやすい〇〇。使う勝手の良い〇〇。そもそも勝手って?「それを行う時または使う時の、ぐあい(のよしあし)。」意味を改めて見てみると、しっくりくる。使い勝手、でよかったんだ。あれ、台所ってお勝手とも言いますよね。ぐるっとまわって「使い勝手の良い台所道具」は、やっぱりよかったのかもしれない。


そんな他愛のないことをぐるぐると考えながら、ぽちぽち商品登録をする夜です。

ネコノスとand recipeのPOP UPイベント

<日時>
7月15日(土)11:00〜19:00
7月16日(日)11:00〜19:00

<場所>
and recipe アトリエ
東京都渋谷区西原3-1-5 田口ビル301

足を運んでくださるお客様のために、ウェルカムドリンクは何にしようかと考えて、グレープフルーツアイスティーとアイスコーヒーを準備することにしました。会場に到着されて喉が乾いていたら、気軽にお声がけくださいね。

曇り空ですが、本日の最高気温は31度の予定。今日と明日、快晴とまではいかなそうですが雨は降らずにいてくれそうです。

今週も1週間おつかれさまでした。そういえば、月曜日も祭日ですね。海、行きたかったなぁ。
みなさま、どうぞゆっくりと。よい週末をお過ごしください。

こいけはなえの気になるもの。

(毎週土曜日更新)
マネージメントを中心に料理家と一緒にand recipeという会社をやってます。とにかく旅が好き。

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