#5 僕も泊まりたい

こんにちわー。ムトーです。
前回は豊後大野市のカフェ・パラムさんをご案内しました。
これから夏本番。綺麗な川を眺めながらカキ氷、最高です。

さて、今回は別府市の素敵な旅館をご紹介します。

About 別府市

色んな世代が楽しめる街になっている別府。

別府市ホームページ → https://www.city.beppu.oita.jp

人口約11.5万人。大分県が誇る温泉観光都市。
大分空港からは車で1時間弱。もともと海外からの観光客も多いし、APU(立命館アジア太平洋大学)などの留学生が大勢暮らしているので国際色豊か。
大分名物とり天や、別府冷麺などの美味しいお店があり、大分県に初めてやって来る人から「1日で大分を満喫したい」と言われたら、「とりあえず別府に行こう」と言うと思う、僕は。

路地を歩いていると、緑のエリアに遭遇する。

気になっていた

「3、4年前のこと」だと思っていたけど、大分に大雪が降った年のことだったので2014年だからもう6年くらい前だ(そんなに変わらないか、もはや)。
その大雪が止んだ翌日、東京から3人、福岡から2人の知人・友人が大分にやって来たんです。当時まだ、厚紙に手書きで「ムトーツアーズ」と書いて割り箸に巻いた手旗で案内していた頃の話です(ホント)。

雪景色の大分県を朝から案内して、夕方になり、東京から来た夫婦を2人が宿泊する旅館に車で送ったんです。みんなで。その夫婦の他には、僕、東京からの友人、福岡からの夫婦、大分の友人の5人。一旦、チェックインを済ませたら、別府の街にみんなで食事に出かけることになっていたんです。
なので、そこに宿泊しない僕らは車で待っておくつもりでした。すると、宿の方が「寒いのでどうぞ中でお待ちください。」と、ロビーに案内してくださったのです。
えー、、、泊まらないし、、と恐縮しながらも図々しく靴を脱ぎ、案内されるがままに素直に椅子に腰掛ける5人。
その時僕ら5人はそのロビーの壁に目を奪われていました。

泊まらない僕ら5人がもてなされた思い出の部屋。
壁好きにはたまらない。

宿泊しないのに、暖かいお茶まで全員に出してくださって。

その、なんというか、全然こちらとしては期待していないのに、もてなされるという、あたたかくて幸せな出来事。そして、夢みたいに素敵な建物。
夜でお忙しい時間だったし「お部屋観させてください!」なんて言える立場でもなくて。

「もっと観てみたい、ここ。」「泊まってみたい、ここに。」

そう思ったのです。あれから6年か。

それが今回 ご紹介する宿「旅館 山田別荘」さんです。

女将 山田るみ さん
この写真を撮る時に、右肩を柱に寄せた仕草が、まるで大好きな家族の肩に寄りかかっているように見えました(何言ってんの?)。

女将、ほぼ初対面

6年前、この山田別荘でお茶を出してくださったのが、同じ人なのかどうか正直覚えていないんです。

でも、多分、この人だったんだろうな、と勝手に確信しました。

女将 山田るみ さん。

今回の写真を撮ったのは、インタビューの翌々日です。
その2日前、山田さんがされている インスタグラムのインスタライブ「るみの部屋」のゲストに僕の友人が呼ばれ、そこに僕も「チャンス!」とばかりに同行したのです。

インスタライブの中継終了後、山田さんにお話を伺ったのです(超迷惑)。
夜だったこともあったし、その場所も山田別荘さんではなかったので、写真を後日撮らせていただくことにしたのです。

写真を撮らせていただく約束の数分前に到着して、挨拶するよりも前に、僕は外観や玄関を撮影していました(気持ちわる)。

「よかったら、玄関前でお写真撮りましょうか。」

優しい若い男性の声。

建物が素敵なので、きっと僕のように外観を撮りに敷地に入る観光客がいるんでしょうね。

その男性は、福岡からたまたまこの日帰省していた女将の息子さんの研人(けんと)さんでした。
このあと、研人さんが女将に代わって僕に館内を案内してくれたのです。

忙しそうなのに、楽しそう。

6年前、初めてお邪魔するその前から「山田別荘」の名前は知っていたのですが、別府のどこにあって、どんな旅館なのかは知りませんでした。

別府駅や、デパートがある別府市の中心部から徒歩数分。路地を歩いていると緑の多い建物に遭遇します。そこが山田別荘。

昭和5年に先々代が建てた保養別荘を、戦後になって旅館にしたそうです。

お父さんが20年前に亡くなり、山田さんは女将として旅館を引き継ぎました。

「ひとりっ子だったから、小さい頃から旅館を継ぐことを周囲から植え付けられていたんです。」

高校を卒業した後、「とりあえず東京に行こう」とメイクの専門学校に入りました。

その時のバイト先で「旦那さんを見つけて別府に連れて帰って来た」そうです。

部屋の椅子も、差し込む光もいちいち素敵。
廊下や階段、建物の角にお花がある。
書院造の客室。シンプルで、落ち着く。住みたい。

山田別荘の魅力を訪ねると

「温泉と建物ですかね。その二つに助けられています。」

と山田さん。

お風呂。タイルが可愛い。
元々は見えていなかったが、工事で天井を剥がして今の姿の天井が見えるようになった、と
息子さんの研人さんが教えてれた。

「昭和初期に建てられたあの建物を基本的には触りたくないんです。新しく手を入れる所はなくて、元に戻すべき所はあります。でも戻せない所もあります。どう、この建物を保って行くか。難しいけど、そういうところで楽しく遊ばせてもらっています。」

露天風呂

コロナの影響はどうでしたか?

「もちろん、とても大きなダメージはあるんです。でも、私には普段から沢山のやりたいことがあって。コロナの影響でお客さんを受け入れられなくなった時期に、これまで時間がなくてできなかったことを、時間に追われて焦る必要もなくすることができたんです。」

山田別荘さんにはどういうお客さんが多いんですか?

「うちは宴会はしていないんです。大人数の団体のお客さんよりも、少人数のグループや、ひとり旅のお客さんを受け入れています。」

旅館をやっていて楽しいと思う時はいつですか?

「ひとり旅をしているお客さんって、人恋しさを覚える時があるんですね。そのひとり旅の人恋しさに応える、というか、お客さんが“話したい”、“関わりたい”と思っている時に話を聞くと、関係性が深まるんです。自分でも旅行している時に知らない土地に知っている人がいる場所があると安心で嬉しいですよね。私が嬉しい時は、そういう深い関わり合いがお客さんとできた時、ですかね。」

応援するひと

別府も元気な街なんです。
やはり、個性的な若い人たちがそれぞれの活動を頑張ることで、街に活気が出ている印象です。

山田さんは若い人たちが面白いことをしようとすることを頼もしく思っているそうです。
山田さんと話していると、普段無気力な僕ですら なんだかやる気が出てくるというか、元気になってくる感じです。多くの人に慕われている、そんな印象の人です。

最後に、僕の撮影(最新でもないiPhoneのカメラ)のために、帰省中の貴重な時間を割いて館内を丁寧に案内してくれた 研人さんに山田別荘の魅力を聞いてみました。

「たまに帰省する度に毎回違う魅力に気づくんです。今回、また気づいたことがあって。普段周囲のノイズを除去する機能がついたイヤホンで音楽を聴いていて、今朝もそのイヤホンで同じように聴いていたんですが、耳から外した時に、何の音もしなかったんです。街の中にあって、大きな通りから何本か入っただけなのに、本当に静かで。時間の概念が無い場所だな、と感じました。」

研人さんは将来、山田別荘を継がれるそうです。

丁寧に、親切に、そして気さくに 接してくれる山田さん親子。

今も、未来も僕が泊まりたい旅館です。

山田さん、研人さん、お世話になりした。

では、また次回ー。

研人さん(左)、女将 るみさん(右)

山田別荘HP
山田別荘Instagram

妄想旅行社 ムトーツアーズ 代表 ムトー