Mostly earth, sometimes space.

垂直統合

ども、カルロスです。

山口フォトさんも書いている通り、ここ数週間日本の宇宙業界は打ちひしがれたり、励ましていただいたり色々です。当然私は、ロケット開発に係る立場ではないので云々言う立場にはありません。衛星もものを作ったり、直接運用に係る立場でもありません。ただ、宇宙産業の繋がりってすごくタイトでコンパクトなので、苦悩している知り合いや、間接的に影響を受ける自分の仕事を通して身近に感じています。自分たちができることから頑張っていかないと、と気持ちを新たにしています。

輸送、有人、地球観測

ロケットはみなさんご存知の通り”乗り物”です。荷物を載せることもあれば、人が乗ることもあります。なので我々の業界では”輸送”と呼ばれています。ちなみに、乗る人つまり宇宙飛行士の活動は”有人”と呼んだりします。

この輸送システムは、当然衛星を上げる時も、人を送る時も無くてはならないものです。でも逆もまた然り。衛星を上げる必要がなくなったら、ロケットは要らなくなります。相互関係。

と言うことで、”風が吹けば桶屋が儲かる”的に、

・打ち上げにロケットを必要とする衛星

・衛星は地球観測データを得るために必要

・データは社会が必要としている

という連鎖関係にあるのです。

これを繋げて、全体で回るように考えることをサービス(技術)の垂直統合と言っています。

イーロン・マスクはSpace Xでロケットを開発しました。NASAのミッションに売りこんでCrew Dragonで有人つまり、宇宙飛行士をISSに運ぶことをしながら、ロケットの存在意義を確固たるものにするために、自らも衛星を開発して大量に打ち上げています。

その衛星は、みんなが使いたがる衛星でないといけない。つまり、みんなが使いたいサービスを提供する衛星じゃないといけない。そうすればみんな利用料を払ってでも使う。じゃ、インターネット衛星にしよう(しかもネットが切れないように大量に衛星を配置する必要があります)ということで生まれたのがStarlinkです。

まさに、ロケット、衛星、データデータ利用が縦につながることで安定する垂直統合なのです。だから、我々も衛星、輸送とも相互関係にあるんです。

トルコ・シリア地震

唐突ですが、画像は2月6日に発災したトルコ・シリア地震の震央付近です。被災した地域の早期復興を祈るばかりです。

トルコ・シリア地震震央付近の画像。2月10日撮像。  produced from ESA remote sensing data

気になる音楽のコーナー

Azymuth / Fly Over The Horizon

第一回のポストでもNew OrderのThe Beach を紹介するときに書いたのですが、FM放送が私の音楽遍歴の基盤になっています。NHK FMのクロスオーバーイレブンの津嘉山正種さんの朗読と選曲に毎晩ワクワクしていました。当時は完全に昼夜逆転してたので、毎晩23:00にこの曲が流れると、さて自分の時間が始まる!って感じでした。今思えばその時間にもっと勉強しておけばよかった…

では、またまた!

ほぼほぼ地球 たまたま宇宙

(隔週月曜日更新)
人工衛星で観測される地球のデータをあれこれする仕事をしています。見知らぬ人から、カルロス!と声をかけられることがあります。

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