因縁。

韓国から日本に戻ってまいりました。今回の取材でたくさん助けてくれた友人ダソムと一番話しをしたのは、縁についてでした。縁は韓国語で「인연(イニョン)」あてはまる漢字は因縁になります。

「こうして友達と仕事をしているの、とても嬉しいことなのだけれど不思議な縁だよね。」

「우리 인연이 있는 것 같아요.(ウリ イニョニ インヌンゴ カッタヨ)」
わたしたち縁があるみたいです。

イニョン、因縁。日本語の響きを考えると少し不思議な感じがします。本来の意味である、関係やゆかりというイメージよりも日本語になると「因縁をつける」「因縁対決」ちょっとネガティブな意味の方が自分の中で強いからかもしれません。辞書で本来の意味を改めて見てみると。

❶ 仏教で、結果をもたらす直接原因となる因と、間接原因である縁。この世の物事はすべて因と縁によって定められるとされる。
❷ 定まっている運命。
「前世からの━」
「不運が続くのも何かの━だ」
❸ (運命によって結ばれた)関係。ゆかり。縁。
「あの人とは浅からぬ━がある」
❹ 物事の起こり。由来。
「寺のいわれ━を聞く」
❺ 言いがかり。
「━をつける」

明鏡国語辞典より

結果をもたらす直接の原因となる「因」と間接的な原因である「縁」か。悪い意味というよりも、人の関係性の根っこの部分を意味する言葉なんですよね。きちんと調べ直すって大事なことだ。今後「인연(イニョン)」と韓国語で話す時、今までよりも気持ちよく「인연(イニョン)」と発することができそうです。

元々、友達の友達だったダソム。出会ってから7年ほど。今では、紹介してくれた友人よりも頻繁に連絡を取ったり会うようになりました。大事にしていることが似ている人というのは、どの国で生まれたかに関係なくいるんだよね、ということをはっきりと気づかせてくれた人でもあります。そういう友達に、国を超えて出会えることは本当に幸せなことなんだなと、旅をしている間中感じていました。

やっと旅が再開できるようになって、直接顔を見て話しをしたり、おいしいものを一緒に食べたり、オンラインでは伝わりきらない顔の表情や声をお互い感じることができるようになり、出会いと別れのタイミングにハグができるようになりました。

10月末に인연(イニョン)のある国、韓国に行ってから自分の時間がなめらかに流れ出した。

そんなことを感じる旅でした。

今年はたくさんのいい인연(イニョン)を作っていけますように。

最近の小池、どたばたしております。たのしく、どたばたしております。

まだまだ寒い日が続きますが、どうぞみなさまあたたかくお過ごしくださいませ。よい週末を!!

こいけはなえの気になるもの。

(毎週土曜日更新)
マネージメントを中心に料理家と一緒にand recipeという会社をやってます。とにかく旅が好き。

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