ドーナツはゼロカロリー 。
ムトーツアーズのムトゥーさんが先日FaceBookで
スタバのシュガードーナツに対する愛をたっぷりと語っていました。
現在ムトゥーさんは、糖質制限中。
シュガードーナツを眺めては、ため息をつき
諦める日々だそうでその投稿を見て私は少し切なくなりました。
その日から、なんだかどうもシュガードーナツのことばかり、頭をよぎっていたのですが、それはムトゥーさんの投稿のせいだけではなかったのです。
この数ヶ月のおこもり生活で、楽しみといえばNETFLIXと食べ物。
いろんなことを控えめにと思いながら、体重だけはオンしていく日々。
しばらく体重計に乗ることをやんわりと避けていました。
イスに座るたび心理的圧迫をかけてくる、ナチュラルに蓄積されていったおなか赤道周りの分厚いおにく。にくいね、おにくだけに。
えぇ、そうです。
鏡を見る回数も減っていました。
思い切って体重計に乗ってみた5月中旬、血の気が引いたことはいうまでもありません。
どちらかというとゆるめで、指一本分のゆとりがあったはずのジーパンのボタンは、確実にお腹にグッと力を入れて挑まないと
今にもパツンと飛んでいきそうなあまり嬉しくない元気玉のような危険をはらんでいるし、
ふわっと揺れていたはずのTシャツの袖口にも少しも余裕が感じられなくなっているのです。
そこから、炭水化物を1日1回。食べても茶碗に半分。
意識的に野菜を食べ、パッケージに「体脂肪」という文字がちらつくお茶を飲み
甘いものが食べたい時はノンシュガーの飴をしがんで耐える日々でした。
こんなに我慢しているのに、まぁ食べ物の制限だけで脂肪がさよならしてくれないことは過去の経験からよくわかっていたはずでしたが、運動量を増やすのは難しく、ただただ食べずに耐える作戦を遂行しておりました。
そんな渦中にやってきた、ムトゥーさんの投稿。
そしてなんという運命でしょう。
以前から食べたくて食べたくて気になっていたHIGUMA DoughnutsのJUNさんがこのタイミングでTwitterにand recipeのレシピを「作りました!」と嬉しいコメントをくださり、もうドーナツから逃れることはできなくなってしまったのです。
HIGUMA Doughnutsさんは、この状況でもお家で美味しいドーナツを楽しめるように「HIGUMA Doughnuts FOR HOME」を開発されていて、あまりにドーナツが食べたい欲が爆発していたので、youtubeを見てしまったんですね。
こうやって作ってね!動画を。
思ったほど順調にではないけれど体調はピーク時から3kg落ちている。
なんとかあのシュガードーナツを食べたい。
でもドーナツだよ!糖質、油、砂糖たっぷりだよ。
戦いました。脳内で。負けました。食べないという選択肢チームが。
日曜日に学芸大学のHIGUMA Doughnutsさんに行こうと決めてから、ダイエット中にドーナツを食べるという精神的なストレスを吹っ飛ばす方法はないかと四六時中思いを巡らせておりました。
そこで出てきてしまったんです。
色眼鏡に金髪オールバックの漫才師、おやつ大好きのサンドウィッチマンの伊達さん。
2017年アメトーク流行語大賞を受賞した「カロリーゼロ理論」。
ドーナツのことを考えながら思い出したのが、強力に頭に残っていた「カステラペシャンコ0Kcal理論」だったんです。
でもなぁ、フワッフワ揚げたてのドーナツをぺしゃんこにして食べるのは絶対に避けたい。
他にシュガードーナツをカロリー ゼロにする方法はないの???
手が高速で検索していました。
代々木上原から学芸大学までの距離。
6.5km、自転車なら30分とナビタイムが教えてくれます。
6.5km、少し早あるきで歩けば、1時間半弱。
HIGUMA Doughnutsさんのシュガードーナツに最も近いのではないかと思われるカロリー数を表示してくれていたミスタードーナツのシュガーレイズドのカロリーが221Kcal。思ったより少ない。
1時間半、6.5km徒歩の消費カロリーは約260kcal。
食べる前に歩いて学芸大学まで行って、ドーナツを食べれば実質0kcalじゃん!
最高です。食べたいドーナツを美味しく食べて、0Kcal。
あぁ、何日ぶりだろう。うしろめたくないドーナツ 。
こういうことにめっきり付き合ってくれなくなった小学校6年生の息子が
珍しく今日は一緒にいこっかなと行ってくれたので、2人でスタートしました。
ドーナツ食べても0kcalの小さな旅。
途中、松見坂手前で1度目のタクシーの誘惑に負けそうになりながら、池尻、三宿まで二人でもくもくと歩きました。
おしゃべりをしていたおかげで案外早かった。
ありがとう、息子よ。
わたしに負けず劣らず甘いものが大好きな11歳は、道半ばでチョコレート屋さんの誘惑に負け、三宿のCRAFT CHOCOLATE WORKSでマスカットの香りのするチョコレートを試食し、購入。
世田谷公園を越え、グラニースミスのアップルパイの誘惑を振り切り、いよいよ学芸大学へ。
はじめて一人暮らしをした思い出の街。
当時、大阪で研修をしていた同期4人で東京に出てきて、1日だけ物件を探す時間をもらいました。なぜか全員で学芸大学のminiminiへ行き、全員で全員の物件を内見するというよく分からない状況を経て、学芸大学2人、駒沢大学1人、中目黒1人という近距離に住むことになって、よく飲みに行った思い出深い街。
六本木の前には五本木が存在するということを知ったのも、はじめての一人暮らしが五本木の交差点直下のマンションだったからでした。
(マンションは、まだ健在。ちょっと感動。)
交差点を越えて少しいくと、ついにきましたーーーーー!
あの角を左に曲がればというタイミングで、もう小麦の甘い匂いが漂ってます。
愛しの「HIGUMA Doughnuts」!
写真を撮りまくるおかしなテンションの母を横目に、息子はさっときなこと塩のドーナツを選び店内へ。
もちろんシュガードーナツは食べるんですけれど、他にも食べたいじゃん。
これとこれは買って帰ろう。(0kcalは?何処へ?)
熊さんが焼印された食パンも、とても美味しいと聞いている。
すみません、これもください。
ゼロカロリー、ドーナツという二つのことだけを考えて
水を一滴も飲まずに6kmの道のりを必死で進んできたことに
ドーナツを目の前にして気づきました。
このままでは、口内の水分を全てドーナツに持っていかれてしまう。
美味しく気兼ねなく、心のストレスを0にしてドーナツを食べようと思ってきたのに、水分を全部持っていかれた思い出を作っている場合ではない。
慌ててアイスラテを一気に飲み干し、やっとお目当てのシュガードーナツをパクリ。
もうね、発酵の具合がたまらんのですよ。
なんだこのフワフワわ!
気をつけて持たないと、伊達さんのペシャンコカステラみたいにゼロカロリーになってしまう。
そんなくだらないことを考えている間に、シュガードーナツはわたしの体に溶けて消えてゆきました。食感とちょうどいい甘さと軽さと。あぁ、なんて口福な味のドーナツなんだ。
きなこと塩のドーナツをお気に召した息子も、わたしがパシャパシャとシャッターを3回切っている時間にぺろりと完食していました。
興奮しすぎて忘れていたんですよ、ここまで何歩ぐらい歩いてきたかって。
iphoneチェックするのを。
さすがに足が棒のようだったので、帰りはまず渋谷まで東横線に乗りました。
まさかまさかだったんですが、渋谷からまだ歩けるよと言ってくれる息子。
カロリーさらに消費しちゃうか!
渋谷からまた頑張った本日の合計歩数は、だららららっらららん。「10,977歩」!
歩数から計算すると304kcalは消費している!!
やったー!!!本気のゼロカロリードーナツ達成じゃん!!!
やりましたよ、伊達さん。
喜び勇んでおもむろに携帯をとり、「伊達さん ゼロカロリー」を検索したところ小さな衝撃が走りました。(なぜ、今さら検索をしたのか自分でも謎すぎます)
あんなに見ているアメトークなのに、わたしは、伊達さんの「ドーナツ」についてのゼロカロリー理論があることをすっかり忘れていたのです。
ドーナツは「0」の形をしているから「ゼロカロリー 」。
知ってます?甘いもののカロリーは真ん中に集まってるんですよ。
ドーナツはその真ん中をくり抜いているんだから、残りのカロリーは「ゼロ」。
空気です。
お土産に買ってきたもうひとつのシュガードーナツは数分後、
わたしの体の一部となりました。
だってドーナツは、ゼロカロリーだから。