旅の手前。
久しぶりにお会いする方とずっとお会いしたかった初めましての方と一緒においしいごはんを頂きました。お腹と心がいっぱいの状態。朝から雨が降ったり止んだりしている空は、このままもってくれそう。
一駅歩こう、もう一駅分歩こうと青山から原宿まで散歩。金曜日の夜なのに人はまばら。ちょっとコーヒーでも飲んで帰ろうかと、会社が近い時に通っていたnid cafeの営業時間を調べてみると「閉業」の文字。この2年半の間に街の景色が少しずつ変わったんだなぁと改めて思う。
「国際的な人の往来再開に向けた措置について」
令和4年10月11日午前0時(日本時間)以降、新型コロナウイルスへの感染が疑われる症状がある帰国者・入国者を除き、全ての帰国者・入国者について、原則として入国時検査を実施せず、入国後の自宅又は宿泊施設での待機、待機期間中のフォローアップ、公共交通機関不使用等を求めないこととします。ただし、全ての帰国者・入国者について、世界保健機関(WHO)の緊急使用リストに掲載されているワクチンの接種証明書(3回)又は出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書のいずれかの提出を求めることとします。
外務省ホームページより。
日常のルールが少しずつ、また変化し始めた。
海外からの観光客であふれていた表参道、雨があがったばかりの神宮橋。駅舎が新しくなった原宿の駅。日本が好きで何度も旅に訪れていてくれた人々、まだ日本に来たことはないけれどアニメを見て、映画を見て日本語を勉強して日本を旅したいと思っていてくれた人々。
旅人の皆さんは、ひさしぶりに日本に来て、はじめて日本に来て、どんなことを感じるんだろう。
表参道を歩きながらそんなことを思ったのは、自分も旅を再開することができるようになったからかもしれません。仕事や子供の行事の合間をぬって韓国行きのチケットを取りました。ずっと会えなかった友達と会って、いつも通っていた中部市場のキムチ屋さんのおかあさんの店に行くこと。映画館で映画を見ること。2020年の1月末で途切れているパスポートのスタンプ。2年半ぶりの旅は新しいパスポートでスタート。幸先がいい、ということにしよう。
仁川の空港に到着した時、その匂いをかいでどんな気持ちになるんだろう。懐かしい気持ちでぼーっとするのか、やっと旅ができるようになった喜びでジャンプしたくなるのか、興奮しているけれどそれが周りにばれないように平静を装うのか。
航空券・ホテルをとって、wifiは携帯の海外パケットでいくことを決めたり。以前はなかった韓国で使えるプリペイドカードWOWPASS。「カードに円をチャージするだけ。両替所に行く手間が省けて銀行、空港、両替所よりもお得です」ってことだけれど、クレジットと交通系カードTmoneyの組み合わせでもいいのかなと迷ったり。うっかり変換プラグを忘れそうと思ったところから、以前は作らなかった持ち物リストを作ったり。完全に遠足前のこども状態。ふわふわしつつ、現実的な移動時間の計算もしたりしています。
懐かしい友達とそれぞれに会う日程だけは決めた。これで旅の予定の半分は済んだようなもの。
Booking.comの通知がぴろんと鳴って、宿泊するホテルからメッセージが届きました。「懐かしい気持ちでお客さんを歓迎します。当ホテルの入室時間は午後2時で退室時間はひる12時(正午)です。お客さんが早く到着されたら、お客さんの荷物を無料でお預かりいたします。うちの職員が24時間フロント近くにいて、わたしどものホテルの正門はいつも開かれています。わたしたちはお客様の安全のために最大限努力しています。〜」翻訳機で変換されたメッセージなのかもしれないなと思いながらも、長めのメッセージの言葉のはしばしに歓迎されている温かさを感じて嬉しくなる。韓国語でお礼を伝えると7分後にまた日本語でメッセージが到着。「うちのホテルを訪れてくださって心から感謝いたします。」以前は深く何かを感じることなく通り過ぎていた予約のやりとりひとつにも、喜びを感じる。
行きたい場所に行くことができるようになる日常を迎えることができるまでには、医療の現場、国家間の交渉、自分の想像の範囲が及ばないくらい、たくさんの人たちの尽力があったこと。航空券を購入した瞬間にもひしひしと感じました。見えないたくさんの方々に感謝をしながら、旅ができる現実を味わおうと思います。
気温があがったりさがったり。体調を崩されぬよう、しっかり休める週末でありますように。