Mostly earth, sometimes space.

衛星から見える植物たち

ども、カルロスです。

ちょっとお休みが続いてしまいましたが、少しずつ出張もできるようになってきて海外も行ってきました〜なんてお話しました。

そうなんです。衛星が何を観測しているのか、何がわかるのかを確かめる(検証なんて言葉を使いますが)のも仕事の一つです。

植物を観測すること

私たちが使う衛星は主に500kmとか800kmの高さをぐるぐる回っている衛星です。ちなみに国際宇宙ステーション(ISS)は300kmくらいの高さだし、気象衛星なんて30,000km 以上離れていたり様々です。数百kmを周回している衛星をざくっと低軌道衛星と(Low Earth Orbit: LEO衛星とも)呼んだりしています。

ところが、この感覚ってやっぱり我々業界サイドw の人たちの感覚で、例えば農家さんとか、漁師さんと話すと、”そんな高いところから写真撮って何が分かるんだ?” という感覚なんですね。当然ですよね。何が分かるんでしょう?

海面の高さ、温度なんかもわかりますって話はしましたが、もちろん陸の情報も分かります。特に、植物のあるなしは比較的よくわかります。

カラー画像を観測する話は初回(だったかな?)にさらーっと、違った色を観測した画像を合成してカラー画像にするってことを話しました。そのうちの一つで、植物がどこに生えているかよくみるための画像作りというのあります。

近赤外チャンネルという特殊な色(人の目では判断難しいです)を観測するチャンネルは、植物のあるなしにとてもよく反応するのです。それを赤に割り当てて、そのほかをごにゃごにゃっとして w 画像を作るとこんなになります。

今治のあたりの画像。植物が赤くなるように画像を作っています。

三角の右側(東側)のグレーに見える場所が今治市です。市街地を取り囲むように田畠、その外側に山地が広がっています。植物が多く生えている場所が赤くなるようにしているので、森林のある山地が真っ赤っかです。そして、田畠は市街地に溶け込むようにぽつぽつと点在しているように見えます。

信号の赤色が”とまれ”を強く示すように、人が認知しやすい赤にしているのと同じで、見たい情報を赤にするとわかりやすくなります。一見ギョッとするし、不自然なんですけどね。

植物のあるなしや、活性度がわかることは農業での利用はもちろん、植物がなくなってしまっていることから崖崩れの起こった場所を知ることができるんです。

気になる音楽のコーナー

Tensnake/ How Will I Know

名曲って古くてもカバーされたりアレンジされたりして後世にまで残るものですが、大流行りしてしまった曲ってなかなかさらに良い曲にするって難しいことだと思います。リスペクトをこめて原曲に忠実にするか、完膚なきまでに切り刻むか… この曲はとてもちょうど良く、曲の作りもちょっと懐かしいアシッド感があって良いです。あ、元ネタわかりますか?w

では、またまた!

ほぼほぼ地球 たまたま宇宙

(隔週月曜日更新)
人工衛星で観測される地球のデータをあれこれする仕事をしています。見知らぬ人から、カルロス!と声をかけられることがあります。

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