一時代の終焉。

おはこんばんちは。飯塚です。

世界中で大きく報道されたエリザベス女王崩御。

この日私はなんとなく忙しくしていて、遊びにきた隣りの子からこのニュースを聞きました。

アイルランドは歴史的にイギリスとは敵対、というよりも長年に渡り侵攻されていた為、典型的なアイリッシュは
「イギリス嫌い」「イギリス人はアイリッシュを殺した人達だ」などと人目も憚らず言い、かつては学校でもアイリッシュはいかにイギリス人に迫害され続けたか、と嫌英教育が盛んだった、とよく聞きます。

大人は子供に嫌英教育したところで子供はイギリス発アニメの「ペッパーピッグ」が大好き。テレビ鑑賞しすぎでイギリス訛りの英語を話す子供達に大人はけしからん!となるのが笑える。

そのため、サッカーやラグビーの公式試合でもアイリッシュチームはイギリスチームにだけは負けてはならない、という無言のプレッシャーすらある。

また、アイルランドのチームが関わってなくてもイギリスチームが負けさえすればアイリッシュは拍手喝采。パブでスポーツ観戦する時も打倒イギリス!な雰囲気。

イギリスの政治家のスキャンダルやイギリスのEU脱退のゴタゴタ具合も、「まぁ、大変ですねぇ(ニヤリ。)」くらいなゴシップなのです。

(なので、アイリッシュに「アイルランドはイギリスの一部ですか」みたいな事だけは絶対に言ってはなりません。韓国人に「韓国って日本の一部ですか」なんて言うのと同じこと)

しかしながら、70年以上公務に就かれた女王様の崩御は大々的に報じられました。

純粋に長年の功績を称え、2011年に女王がアイルランドに来られた映像なども交えてお悔やみを込めて。

世界中でもエリザベス女王のような立ち位置の人はそういない。
皇室というのは政治家や大統領とは全然違うのだな、と当たり前のことを改めて実感させられました。

10年前、私がイギリスにいた3ヶ月の間はちょうどエリザベス女王のダイヤモンドジュビリーでした。
イギリス国内の熱狂やお祝いムード、とにかく凄まじかったし、エリザベス女王がいかにイギリス国内で支持されているかを知るいい機会でした。

2012年、エリザベス女王のダイアモンドジュビリーのグッズがあちこちで売られていた。今年のプラチナジュビリーはきっともっと盛り上がっていたはず。

当日のパレードはテレビ中継でホストファミリーと近所のおじさんの解説付きで鑑賞しました。

エリザベス女王だけは特別に敬われている、と言うのはひしひしと実感しました。

雰囲気的にチャールズ皇太子(現在は王)やカミラ夫人が国民に相当嫌われている。ダイアナ姫は悲劇のプリンセス。ウィリアム王子とキャサリン姫はそれなりに支持されている。ハリー王子は頭が良くない問題児(当時はまだ独身)。

最近だとアンドリューに至っては少女買春、またミーガンとハリー王子夫婦の一連の騒動は王室支持者でなくても嫌悪感を覚えるほど。

エリザベス女王は高齢にも関わらず王室や国民のために公務をされながら家族の騒動にストレスを抱えていたはずで、イギリス国民は益々エリザベス女王に尊敬とある種の同情、落ちこぼれ家族へ怒りすら抱いていたはずです。

実際、亡くなる2日前に公務をされるって凄いこと。

日本みたいに独自の年号制はないとはいえ、イギリスでは女王崩御によりお金やパスポートのデザインも変わるし、ある意味一つの時代が終焉した事になるのでしょう。

そんなイギリスに思いを馳せた週末。イギリス、早くまた行きたいなぁ。

と言うわけで今日は懐かしのイギリスとスコットランドのエディンバラの写真で締めます。

2012年はロンドンオリンピックとエリザベス女王のダイアモンドジュビリーのロンドンイヤーでした。
ロンドンの科学歴史博物館。イギリスは物価は高いけど博物館は無料なのが凄い。いつか子供達と行きたい。
ロンドンの鉄道駅の外観。
スコットランドのエディンバラ。坂道が多くて古い街並みが素敵すぎて一番好きな都市。ちょっと暗い雰囲気もたまらない。
エディンバラ城。
新しい建造物がほとんどない街、エディンバラ。うぅ〜。行きたすぎる。

西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。