西の果ての海藻事情。
おはこんばんちは。飯塚です。
先週水曜日から学校が始まりました。今期は息子2号が小学校入学。
新しい日常に我が家の男児達は嬉しそう。友達と会える事がやっぱり必要だよね、と改めて実感しています。
久しぶりに学ぶ機会に。
週末、我が家近辺でフードフェスが開催されました。
コロナの2年間は開催されなかった為、3年ぶりのフェス。
2週間にわたり、レストランやビーチで様々なイベントが催され、先週日曜日はハブとなる街のメインストリートにフードテントが立ち並んだそうです。
そっちも行きたかったなー、などと思いつつも私も同日あるイベントに参加しました。
海藻の話を聞く会。
島国なのに、海藻をほとんど食べないアイルランドで海藻の話を聞く。
私自身はこちらに住んでから近くのビーチで海藻を採り、海苔の佃煮や韓国海苔作ったり、もずく酢的なものを食べている。
夫は、「元々海藻に慣れ親しんでそれなりに知識もある日本人がアイリッシュの海藻の話なんて聞く意味ある?お金の無駄じゃないの?」
なんて揶揄していたけど。
確かにそうかも。
でもだからこそ、アイリッシュが海藻の話をどんな風にするのか興味あるのだ。
それに2時間で€20、これくらいなら仮に知ってる話だとしても許容範囲だしそれを知る事が新たな発見にもなる訳で。
また開催地も惹かれた理由になった。
我が家から車で3分のグランピング施設。
モンゴルのゲルの客室が道路沿いからは見えるけれども一度もゲート内には入った事がなく、ずっと見てみたかった所だったのだ。
秋晴れの日曜日、いざ、グランピング施設へ!
という訳で当日。
土砂降りな土曜日と打って変わって秋晴れな日曜日。
オーストラリア人のヒッピーが創設者、というこの施設。
モンゴルのゲルの客室とバスルームをチラ見したけれど、清潔だし、居心地良さそう。
外にはトランポリンやブランコ、卓球台や焚き火エリア、畑も。
共有キッチンや、バーベキュー、ピザ窯、バー。色遣いもかわいらしく雰囲気に統一感がある。
特に都会から来た人達が喜びそうな空間だし、ほとんど全部が手作り感満載で作りがオシャレ。
ここに来た事のある友人達が口を揃えて絶賛していたけど、確かに。
日本人の友達にも自信を持ってオススメできるグランピング施設。
始まりました。
さて、開始時間になり人が集まってきました。
中央のテーブルには海藻、また海藻の料理がいくつか。
周りには椅子が並べられています。
スピーカーと思わしき女性が周りを見て
「もう開始時間だけどまだ集まってないわね。ちょっと待ちましょう。あそこでコーヒーやお茶を作ってきてもいいですよ。」と。
共有キッチンでコーヒーを用意し戻ると、では始まり始まり。
参加者は大体20人。
海藻トーク、世界からみても有数の島国アイルランドなのに海藻はほぼ食べない、という嘆きから始まり。
今、海藻を食べる人種は日本人と韓国人だけ。ただ、古代のアイリッシュは海藻を食べていたし、最近は健康ブームも手伝って海藻を食べようというムーブメントがアイルランドでも起きている。
海藻ほど地球創成期から変わらず存在する植物はないし、毒もない。
また貝類だとアレルギー反応を起こす可能性もあるけれど、海藻だとそのおそれもない。
などなど。
また海藻の採り方(根っこから引き抜かずハサミで先端を切りましょう)や生活排水や工場排水のあるエリアでは採らないように。引き潮の時に採りに行きましょう、など基本的な採り方を説明。
スピーカー氏が採取してきた海藻を参加者に回しながら皆で試食。
そして待ちに待った、海藻を使った料理試食のコーナー!
日本人だとやらない海藻料理が次々と紹介され。
スコーン、クラッカー、海藻いりフムス、ジェノベーゼ、スムージー。
スコーン。海藻の味はさほどなくて海藻がアクセントになってる。というか、スコーン自体の生地の膨らみ方も完璧で美味しい。
参加者の皆さん、気に入った物をパクパクモグモグ。
私は俄然ジェノベーゼを気に入りました。全然磯臭くないし、クラッカーにつけてもパスタに和えても絶対美味しい。
しかも驚く事にパルメザンチーズが入っていないという。チーズ入れないでなんでこんな味わい深くできるの?これは本当に真似して作りたい。
レシピはもらってないのですが、どの海藻が入っているか、材料だけは教えてもらったのでチャレンジしてみたい。
海藻トーク、正直言って期待はあまりしていなかったけれど、アイリッシュの海藻に対する関心や、洋風のアレンジを知る事が出来て収穫のある回でした。
きっとイタリア人が日本でナポリタンやタラコパスタを知る感覚なのかな。出汁や醤油味じゃない海藻、ワインと合う味。海藻道はまだまだ奥が深そうです。