チェーン店のありがたさ。
7月の後半。まだもう少し先だと思っていたこどもの夏休みがやってきました。部活やら夏季講習やらで、こどもも忙しくしている。けれど、夏休みってそうだった。1日三食用意しなければいけなかったんだよね、ということを夏が来れば思い出す。はるかな尾瀬、遠い空。
朝ごはんは鮭のおにぎり、卵とハムときゅうりのサンドウィッチ、ハムエッグと納豆とごはんと味噌汁。昼はそぼろ、牛丼、生姜焼きののっけ弁当。夜は…なんにするかな。毎日、毎食ちゃんと作ってバリエーションも持たせたいと思うのだけれど、イベントが続いたり、1日のスケジュールが詰まっている日には安心・安定のチェーン店のありがたみを感じています。
ドトールコーヒーのミラノサンドA。松屋のキムカル丼。マクドナルドのスパチキはこどもから「うん、いいよ」が出るメニュー。あとは、週末の朝マック。そういえば朝マックは、自分がこどもの時に嬉しいチョイスだった。小金井街道沿い、東久留米にあるマクドナルド。当時お店の前に遊具がある店舗がめずらしくて、遊んで行きいなぁと滑り台を眺めつつ、大概はドライブスルーで注文、受け取りをして終了。遊具で遊ばずに帰る日も、朝マックのホットケーキはなんだか嬉しいメニューだった。ふわふわのバターを少し薄めのホットケーキに塗って、メープルシロップをたっぷりかける。カリカリで絶妙な塩加減のハッシュポテトは終日買えたらいいのにとずっと思っていた。大人になった今では、カリカリのポテトをだらだらつまみ続ける方に断然軍配があがるのだけれど、幼き時代のハッシュポテトは黄金に輝くおいしいかたまりだった。
チェーン店のありがたみといえば。こどもが小学校1年生になったばかりのゴールデウィーク。インドネシア人の友人と友人のこどもに会うために旅をした、大人もこどもも初めてのジャカルタ。「空港降りて市内に向かう時、白タクには気をつけてね」と聞いていたいにも関わらず。遅めの時間に到着した疲れもあって、親切なタクシー運転手さんにトランクを運んでもらってシートに座った瞬間。あ、これは耳にしていた白いほうのタクシーじゃないかと気づいて、時すでに遅しだったり。
電車の走っていないジャカルタ市内の移動は、どこにいくのも車。道幅が広く、車線の数も多くて、横断歩道というものがない。道の向こう側に行くのにも、タクシーに乗って迂回してもらわないといけないこともしばしば。
灼熱の日。コタ地区にあるファタヒラ広場なら、こどもも楽しめるかなと思ったら。お目当てにしていたカフェバタビアの冷蔵庫が故障していて「冷たい飲み物が出せなくてごめんなさい」とぬるいアイスティとコーラをすすったり。
観光客と写真を撮ることでお金を稼がねばならない偽ドラえもんの中の人が、灼熱の太陽にやられていたり。
広場を歩いている間中、ずっとついてくる謎のキャラクターに根負けして一緒に写真を撮ってチップを渡したり。
後から振り返るとそんなあれもこれも含めて、全部おもしろいのだけれど。
友達と過ごす以外の時間、短い距離ごとの車の移動に身体というよりは心がぐったりすることの多かったジャカルタ。タクシーで移動しながら、茜色に染まる南国の空を眺めている時。ふと目にはいったスターバックスのセイレーンマーク。タクシーを降りてコーヒーを買うわけでもなく、ただあそこにスタバがあるということを知っただけなのに、心に訪れるあの安心感。舌が覚えている味のカフェラテが飲みたくなったらあそこに行けばいいという保険が、こんなにも人の心を安定させるものなのかと、今でも時々思い出す旅の一場面。ジャカルタでは、そごうの中にあるモスバーガーにもお世話になった。
おいしいものを作って食べたいし、旨いお店で外食もしたいけれど。日本全国、お店によっては世界のいろんな場所で、安心安定の味が脳内にインプットされているチェーン店のありがたさをひしひしと感じる夏休み。
8月のあと25日ほど。またちょこちょこお世話になります。
雷や雨が続いた今週ですが、土日の気温が暑くなりすぎないことを祈りつつ。皆様、よい週末をお過ごしくださいませ。