Mostly earth, sometimes space.

ゆるゆると暑い話

ども、カルロスです。

暑いですね。暑くなるとどうしても、蕎麦を食べたくなります。ざるかせいろ。もう音楽好きな方ならこの言葉で脳内再生が始まっていると思います。なので、今回は早々に、

気になる音楽のコーナー

のほうがいいかなーと思って。せっかくなので、直球でオリジナルのサマージャム’95じゃなくて、豪華メンツによるカバーです!こんな曲聴きながら今日はゆるーっと。

暑い夏

夏は暑くなくっちゃ!なんて声も昔から聞きますが、最近だとちょっといきすぎじゃない?暑すぎない?これって温暖化?なんて声も多くなっているような気がします。

気候変動、温暖化… たしかに過去データの積み重ねからたとえば気温の統計値を見るとゆるゆる上がっています。下のグラフは、みなさんも似たようなグラフを目にしたことがあると思いますが、ありがたくない”右肩上がり”の気温のグラフです。このグラフを作るためには、衛星観測データはもちろんとにかく色々なデータを、全球の気候をシミュレートできる複雑な数値モデルに入れて、ぶん回して作っています。それはそれは重労働。

データの量も昔よりもいまに近づくにつれて多くなっています。衛星観測ができるようになったことも大きく影響しているし、それによって精度も上がっています。

気候変動による気温上昇を示すグラフ https://www.ipcc.ch/sr15/chapter/chapter-1/ から引用

そしてこういうグラフを見ると、やっぱほら温暖化だから暑いんじゃん!ということになってしまいそう。それ正しいです。ですけど、ちょっとだけグラフをよく見ると、まずグラフの縦軸が1850-1900年の気温との比較になっているということです。数値は比較だから、同じなら0、高ければ+、低ければ-なので、最大1.5、最小-0.5になってますね。そして、実際の観測地はグレーの線なのでぐいぐい右肩上がりというよりも、昔から細かく上がったり下がったりを繰り返していますよね。むしろ私たちが一喜一憂している気温、毎日”うへぇ〜暑ぃ〜”とか感じているのはこのグレーの値のはずです。

2010年くらいで、1850から1900年の平均値と比べて1℃上がっちゃいました、でもここに至るまでにでこぼこありました ということを表してるとして、今日は暑いなーというのは直接的には地球温暖化とは言い切れない、でも、100年かけて上がっちゃった1℃をなんとかしないといけないというというのが正しい認識じゃないかなと思うんです(もちろん諸説あります)。気が遠くなる話ですけど、ほんとうにこの1℃をちょっとでも下げていくためにはすごく小さなことを積み上げないといけない、小さなことを積み重ねて、大きなサイクルを変えないといけないと思います。最近涼しいから、もうなんかいいんじゃない?とかいう問題ではないですもんね。

昔大学の授業で、地球は人間と同じで、体温をあげて風邪に対応したり、右足が悪い時は左足でかばったり、そうやって地球自身のコンディションを保とうとしている。その表れが、気温の変化や、海面高度の変化にあらわれているということを聞いたように覚えています(すみません、昔のことなので脳内脚色がかなり進んでます)。その時、私は暑いだの寒いだのってかなり人間のご都合的な目線で地球の健康のためにできることは地道にやるしかねぇんだなと思いました。

まだ暑い日が続きそうですが、やっこでも食ってでーんとかまえてお過ごしください。

では、またまた!

ほぼほぼ地球 たまたま宇宙

(隔週月曜日更新)
人工衛星で観測される地球のデータをあれこれする仕事をしています。見知らぬ人から、カルロス!と声をかけられることがあります。

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