スーパーフード

ニーハオ、ニホンコンです。

夏バテしないよう、元気で過ごせるよう、そんなことを考えています。

そうなると、現代だと栄養ドリンク?サプリ?などと考えがちですが、
いやいや、ここは「スーパー野菜」たべよ、です。

定期的に募集が出される、所沢のお野菜。
フミさんという、エネルギッシュで情熱的なお父さんが作る野菜が届きました。

もう、ひとことでいうならば「ずっしり」「ぎっしり」です。

ひとつひとつが、重たいのなんのって。

よく手紙に書かれているのは、「まずは新聞紙を解いて、挨拶してください」と。

いらっしゃい、よく来たね。おいしく育ってくれてありがとう、です。

野菜の量に対して、身が詰まっているから本当に重たい。さっそくお礼の電話をすると
「そうだよ!細胞の量が普通の2倍だからね!」と。

フミさん、長いことどこよりも栄養価の高い野菜を作るべく研究をしてきた方で、
今では、それを学びたいというお弟子さんもいるんだとか。

もちろん、勉強はさることながら、その愛情のかけ方といったら半端ない。

「野菜たちが、その子らしく育てるように、俺たちは手助けするだけなんだよ」

「野菜を『育ててる』」という表現がおこがましいくらい、主役を野菜たちに譲って、
自分はその役者たちが引き立つようにあれやこれやと手間暇をかけている。

短い電話ではあったけれど、大切な言葉を沢山もらったような気分になる。

トマトは、「トマトジュースみたい」という1号の言葉通り、味が濃いいこと、濃いいこと。

この間、このフミさん野菜で料理を作っていた時に感じたことが。

野菜を切っている感触が、普段の野菜とぜんっぜん違うのです。

もう、なんちゅうか本中華(古!)、芯が硬い子もいれば、身が引き締まっている子、
竹を割ったような、そういった爽快さがある子がいたり。

どの子も愛情をかけられてまっすぐ育った野菜たちばかり。切りながら

「いやー、こいつは性格のいい子だなー」とか「ピタッと包丁に吸い付く感じ、粘り強いねぇ」
「硬いねー、芯が強いねえー」なとど、一人で野菜たちと会話をしているのです。

危ないでしょ私(笑)

ここのズッキーニは最高!もうダンベルか!っちゅーくらいの重さで、ソテーして
お醤油やオリーブオイル&おいしい塩だけでおいしく頂けるという、ズボラさんには
またとない「素材を生かした料理」で気に入っているのです。

以前、ここの畑を見せてもらったことが。土はふっかふかで、お父さんはよーく
ひとりひとり、というか野菜たち野菜たちに目を配り、声をかけ、水をやりと、
ホント愛情深く育てているのを見せてもらった。

多分、世界中のすべての野菜がフミさん農法で育ったら、きっと世界からビョーキとか
争いごとなんてなくなりそうなくらい、いい畑だったなぁ。

少し夏の暑さとエアコン疲れが出てき始めた現在、野菜が届いて電話で声を聴いたら
すっかり元気になり、そしてスーパーフードならぬ、スーパー野菜を食べたら、
なんだか所沢に里帰りしたくなりました。

「あの~ふーるさとへーかえろかな~」と、ひとり昭和歌謡を口ずさんでいましたが、
ふるさと所沢は、畑みたいにフカフカの愛情たっぷりの家族がいる、もう一つの実家なのです。

7月19日 ニホンコン

ニホンコン

(毎週火曜日更新)
北京と香港に住んでました。今は湘南に住みながら中国語や異文化の先生をしています。ちなみに3人娘のおかあさん。

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