またまた、海はでこぼこ
ども、カルロスです。
お休みを挟んでしまいましたが、海の表面は凸凹してて、その凸凹を衛星で測っているって話でした。で、凸凹が分かると海流がわかるので気候変動の解明に役立つんです、というところまで。
またまた安全保障絡み
なんですけど、ことの発端はこれまた安全保障が絡んでいるのです。
長期間平均された海面の高さは何を表しているか。それは、重力分布です。地球上で重力に斑があるのです。あーなんか今日は体重いなぁとかそういう話じゃないですよ。
海では、重力が強い場所は水が引き寄せられて山のように盛り上がります。重力が弱いところは、強いところに海水を持っていかれるので凹みます。これが凸凹になっているわけです。
じゃ、重力が強い場所はどこかというと、みっちり詰まって密度が高ところで、海底も山のように盛り上がったところです。重力が低いところは、その逆で海底も谷のようになっているところ… と考えると、海面高度の平均は海底の地形とほぼほぼ同じということになります。
それまでは船でしか測れなかった海底地形が、人工衛星で分かってしまうようになりました。いま普通に目にする海底地形図は、8割くらいが衛星データによる計測結果です。これ、潜水艦の運用など安全保障的にも重要事項です。
さらに、冷戦時代は特に重要な情報でした。
大陸間弾道弾の着弾精度を上げるために、海上の重力分布が重要な情報なのです。その名の通り、弾道を描いて飛んでいくのですが、その間に引っ張られる重力が場所によって異なると目標からずれてしまいます。それを防ぐための計算に必要な情報でした。
ということもあり、海面高度計というちょっとマニアックな衛星は、アメリカ海軍管轄の衛星でした。海軍ミッションに使われた後、データがオープンになり研究に使われるようになりました。そういう出元のものでも地球環境、気候・気象の研究にとっても最重要データなんです。
気になる音楽のコーナー
もう暑くて暑くてしかたないですね。やっぱり地球温暖化と.. というコーナーではないのでまた別の機会にしますが、暑くなると聴きたくなる曲ってこれまたあってですね。珍しく映画音楽なんですが、Do the right thing という映画で、猛暑のニューヨークのシーンでローカルFM局のDJ(サミュエルLジャクソン)が流す曲です。みなさんも水分補給などにはご注意ください!
では、またまた!