花が咲いたら。
日本にいた頃、毎年5月、6月には母の自家製梅ジュースを楽しみにしていました。昔は隣家に梅の大木があり、我が家は毎年梅を採らせて頂いてました。
日本に居た頃は私自身は仕事が忙しかったので、恥ずかしながらこういう季節仕事をした事はありません。
今、仮に日本に住んでいたら梅酒もジュースも作りたいなぁ。
実は同じ時期にアイルランドでも似たような事ができます。
エルダーフラワーという花で作るシャンパンとシロップ。
シロップはコーディアルと呼びます。
アイルランドに限らずどうやらヨーロッパでは一般的らしいです。
この木は田舎の道端あちこちに生息していて、木々の緑に鮮やかさが増す頃に一斉に白い花を咲かせます。
今年は初めて息子達と花摘みをしました。
本当は自分1人で採ったほうが早く済みますが、アイルランドはコロナの影響で学校は9月まで始まりません。暇を持て余す5歳児にはこれもある意味学びかな、と。
たかが花摘み、単純な作業ですが意外に難儀でした。
だいたい花は高いところに咲き子供には届かない、また低いところのは周りにNettles という、軽く触れただけで激痛が走る雑草が生い茂っているのです(茂みで子供が転んでもないのに突然ギャン泣きした時は、ほぼNettles に触れたと疑って間違いない)。
意外と手間も時間もかからない。
摘んだ花はすぐに作業しなければいけません。ホコリや虫を叩いて(洗いません)、砂糖水と切ったレモンに丸1日から2日漬けます。
キッチンに花の香りが漂い、とても良い気分になります。
あとは濾して熱湯消毒した瓶に入れ替えたらコーディアル、出来上がり。
炭酸水と割って飲みます。
花の香りと甘味が爽やかなこの季節によく合う。
夏の味。
このコーディアルを使いパンナコッタ もできます。
息子が生まれる前には夫がシャンパンも作りました。
アイルランドは日本ほど季節の変化がないのですが、風物詩的な事は日々に彩りを与えてくれますね。
特に温かさと共に楽しいことが増えていく。
このエルダーフラワーは他にもジャムやフリッターに揚げたりするレシピなんかもあります。
毎年できた試しがないベリー摘み
秋にはこの花はエルダーベリーの実になります。
よく見ると鳥がどんどん食べて無くなりますが。人間は生で食べてはいけないそうです。
だいぶ前に夫はエルダーベリーワインも作りました(アルコール作りはなぜか夫担当)。
毎年、エルダーベリーで何か作ろうと思いながらまだ出来た試しがありません。
高いところにあるから脚立など使わないと採れないのが理由かな。
今年は出来るだろうか、実になるのは10月頃です。