3年振りのお祝い。
おはこんばんちは。飯塚です。
日本から見ると存在感の薄いアイルランド。
どこ?
イギリスの一部?
アイスランド?温泉入りたいよね?
みたいな国。
私は日本に居た頃、アイルランドの認識はそんなもんでした。
そんな小国、アイルランドが一年で一日だけ世界中でお祝いされる日があるんです。
3月17日。
セントパトリックスデー。
この日の由来やパレードの始まりは昨年書いたので、そちらをどうぞ。
コロナのため去年、一昨年と二年続けてキャンセルされたパレード。
2020年は、関係各所が数ヶ月がかりで準備していたのが、確か開催1週間前くらいにキャンセル、ロックダウンに突入。
去年は一月に開催しないとアナウンスされました。イベントはオンラインで開催されてましたけど、それってよほどの人じゃない限り見ない。
という訳で、三年ぶりの実地開催となった今回。
確か一月に「今年はセントパトリックスデーパレード開催します」とアナウンスされて、
あぁ、やっと今年は出来るのか、コロナ終わりなんだ。
みたいな雰囲気になりました。
一月から段階的にパブもレストランも通常営業になり、マスク着用義務がなくなり。
暖かくなり、日照時間が長くなり。
パレードはもうすぐ!
我が家は特に7歳の息子1号が数週間前からワクワクしっぱなし。
我が家が住む村のパレードはアイルランドの田舎町典型的なパレード。
超地元密着型で、学校や幼稚園、スポーツ団体、地元企業のトラックやトラクター、クラシックカー、消防車などが村のメイン通りを走るだけ。
2月中旬には、息子1号が所属しているサッカークラブ、学校からパレードの案内があり。
息子によると学校のパレードに参加すると、一日宿題を免除される特典があるそう。
という訳で息子は迷わず学校のパレードに参加する事に。
お隣りの子供達が通う学校は生徒数が多すぎてパレード参加はないのだそう。
地元スポーツクラブにも所属してない隣りの子たちは出られず沿道で見るだけになる。とお父さんが残念がっていました。
パレードのドレスコードは緑。
この時期にはスーパーでも緑の帽子など売っています。
息子2号の服や帽子は、三年前に息子1号が着たのがあるから大丈夫。息子1号の服はあるけど、帽子はない。
という訳で二日前に町に買い出しの際にお店をいくつか見てみたけれど、なんと既に売り切れていた。
なんてこった!
仕方なく前日、近所のスーパーで売れ残りの品をいくつか買う。
帽子はない。
確か緑色の日本手ぬぐいがあったな!竹柄の手ぬぐいを引っ張り出す。
よし、これでいけるっしょ。
息子1号はワクワクソワソワ。何もわからない息子2号も釣られてワクワク。
パレードは12時半から。
パレードの日は義理の両親、夫の妹家族も我が家にきてランチを食べます。
そのため私は前日からアイリッシュシチューとギネスケーキを仕込み。
当日は朝からつけ合わせの準備。
子供達に早めのランチ、インスタントラーメンを食べさせて、レッツゴー!
朝は激しい雨が降ったけれど、天気予報によると午後はずっと晴れらしい。
駐車状況がよくわからないこともあり、歩いて村まで向かう。
いつも以上に車が村に向かい、メイン通りには大勢の人。
集合場所に着き、学校の先生を探す。フェイスペイントをしてもらい、時間が来たら整列。
パレード開始!
男児二人を送り出し、私は泣き叫ぶ赤児を抱きながらベビーカーを引く。
赤児は何やら集合場所の人の多さに驚いたよう。
学校、幼稚園、地元のスポーツクラブの行進の後には、地元で働く農家や建設業のトラクターやクレーン車、またレストランやトレイラーにひかれたボート、クラシックカーが続く。
子供達がパレード終わりの地点で待っていると、息子2号の不服そうな顔!
「なんでこんな歩かされなきゃいけないの?」
と言わんばかりで疲れ切っている。
素直で何でも前向きに捉える息子1号と違い、2号はなかなか気難しいタイプ。
何も知らず兄貴に釣られて舞い上がってたけど、パレードはこの子に向いてないかもな。
それも個性。
疲れた〜、と言う二人にお金を握らせ、アイスクリームを買いに行かせる。
とりあえず、私達のセントパトリックスデーは終了。
天気にも恵まれて良かった。
夜、アイルランドのニュース番組で全国各地のパレードの様子を見る。
私達の村のパレードしか知らない息子達はダブリンの派手なパレードに唖然。
こんな世界があったのか!
それは地元の盆踊り祭りが全てだと思っていた人が浅草の三社祭りを知るような感覚かもしれない。
本格的なブラスバンド演奏、大道芸人、バルーン。オリンピックアスリートや有名人がパレード。
沿道を埋め尽くす人。
私も子供達が成長したら皆で一度はダブリンのパレード見に行きたいな、などと話したのでした。
追記
誰もマスクしていないパレード。強力な病原菌を人混みでもらったらしく、この週末は家族全員で瀕死の状態に。私たち家族はコロナの検査はネガティブでしたが。この日以来、アイルランドのコロナ陽性者も激増。もうコロナに国民全員興味なし。