雪が降ろうとも、青い鳥は今日も飛んでいる
雪が降ると、街中がトレイルに。はい、寒波の影響で積もりました。
白銀の世界を喜ぶのは犬だけにあらず。オフロードを走る男も歓喜します。そこそこ降るとアスファルトは消えうせ、いつものランニングコースがふかふかのトレイル気分に。
接地した瞬間にちょっと滑ったら体勢を立て直したり、いろんな人に踏まれて凸凹している所ではバランスを取るいい練習になります。

スピードを出して気持ちよく走るには不向きですが、これはこれで違った楽しみ方ができるというものです。寒いし、走りづらいと感じるのか、面白いと思うのか。自分の捉え方次第で目の前にある景色の感じ方は180度変わります。
喜びや楽しさ、幸せというのはどこにでもあって、こんこんと雪が降る空にも青い鳥は飛んでいるわけです。青い鳥はもちろん、寒空の下でランニングをしすぎて見た幻覚ではありません。自分の中だけにしか見えないという点では幻覚と近いのかもしれませんが、それでも違います。

季節を巻き戻しましょう。今年の夏はよく走りました。本州を西から東へ、2カ月ちょっとで3000km。飽きもせずに、それどころか毎日苦しみながらも、それすら楽しみつつ。幻覚をうっすら見ることもありましたが、それ以上に青い鳥とよく出会う日々でした。
朝から日が暮れるまで、淡々と走ることだけが日課。ここではないどこかに自分を運び続けることも、それだけで楽しいことです。同時に、体に負担をかけることにもなります。疲労や夏の暑さも負荷でありながら、喜びにつながる要素でした。
疲れていると余計なことを考えなくてすみます。だから小さなことに心から一喜一憂できるようになれます。
たとえば、気温が35℃を超える日が続くと、気まぐれに吹く風すら気持ちいいことこの上なし。山の中で遠くに聞こえる沢や滝の水音の心地よさ。渇ききった喉にたっぷりと水を送り込める嬉しさ。日常生活を送っているときには気づけなかったことばかりでした。

そう、世界はいろんな喜びで満ちています。アホみたいに長い距離を延々と走った割に、得られた気づきは月並みです。ありふれていても、いいのです。毎日を楽しく過ごせるようになったのですから。
とはいえ、青い鳥だらけの空を思い浮かべると、ヒッチコックの映画作品を思い出して、少し怖くなります。
映画の中では、鳥の大群がなんの理由もなく襲いかかってきます。理由もなく身に降りかかるもの、それは青い鳥とは対照的です。
幸せは感じ方次第でどこにでもあるし、不幸というのはいつ何時訪れるのか分かりません。なんの因果もなくやってくることもあるでしょう。だから、1日1日を大切に。そんなことを淡く考えた年の瀬でした。
