読む・読むとき・読めば・読め・読もう!
おはこんばんちは。飯塚です。
今週は学校の中間休み。週末はハロウィンで子供達は盛り上がってます。
これが終わると一気に年末感…。一年は早いですね。
スポーツの秋、食欲の秋、そして読書の秋、とかよく言いましたね。
今も言うのでしょうか。
と言いつつ、恥ずかしながら当方すっかり読書から遠ざかり、ここ数年、本らしきものは何も読んでいません。
今はKindleという便利な物で西の果てでも日本の本が手に入るのに。
人生で一番読書したのは多分二十代の頃。
激務の年はなぜか読書が捗りました。
スマホではなかった当時、通勤電車や出張の新幹線でも本を読んでました。
ハルキストの方、海外の読書家とお友達になりましょう。
世界旅をして驚いた事の一つ。
村上春樹ファンは世界中にいる。
イタリアを旅してた時は丁度「1Q84」発売時。どこの本屋も店頭に派手に陳列されてました。
またプラハの本屋では海外作家コーナーで一番場所を取っていたのも村上春樹。
世界のどこかにいるハルキストは日本人との出会いを待ち構えている。
彼らは日本人と遭遇すると、待ってましたとばかりに
「私ハルキムラカミ好きなの。」
とか、
「今ハルキムラカミ読んでるの」
などと嬉々として声をかけてきます。
彼らは日本人とハルキの話で盛り上がりたいのに、なんちゅう事だ。
当方、ハルキの魅力を理解していない。
もっとぶっちゃけると、
ハルキ、キライなんだよな。
しかし、日本人み〜っけ〜!的に目を輝かせてハルキの事話したいオーラ全開な外国人相手に
「チッ、またハルキストかよ。あの人の本は冗長が過ぎてウザい。おととい来やがれ!」
みたいな物言いはさすがにしません。
「実は個人的にハルキは苦手で小説は読んでみたけど断念しました。残念ながらあなたと彼の本について語り合えない。でも日本でも新刊出る度ベストセラーだしファンは多いですよ。」
てな感じで毎回ハルキの話題は乗り切ります。
好きなフリしたところで嘘はすぐバレる。失礼がない程度に本音を言わねばなりません。
相手はたいてい、残念そうに苦笑いしながらもハルキが苦手な人の言い分も理解しているのか「君はそっち派なのかぁ」と。
あっち派はそっち派の存在も熟知しているのは良いところ。
しかしながら私は、実はガチアンチでもありません。
彼のエッセーや彼自身の話は嫌いではなかったのです。
私自身一応マラソン経験者として、マラソンの本は凄い!本当にストイックなランナーなんだ!と印象に残っています。
あーあ、私もハルキストだったら外国人ファンと一緒に盛り上がれたのに。
正直言うと、ハルキストになって気持ちを共有したら楽しいだろうな、と思うのです。
今回改めてググッたらアンチも村上春樹に関してあれこれウンチク述べている。
嫌いなのに、何故語るんだ。
ここまで熱狂的なファンとアンチがいる作家、他にいるのでしょうか。
読めなかったあの頃。
で、今の私がひたすら読むのは新聞。
毎週日曜日に新聞を買い、一週間かけて読む。
きっかけは5年前。
その直前はアイルランドで契約社員として勤務をしていたので忙しく。
契約期間が終わり、急に時間が少し出来た事もあり、子育ての合間に新聞を読み始めました。
仕事上で英語のメールや英語の文書は普通に読めると思っていたのに、いざ新聞読んだら、あれ?
知らない単語ばかりで辞書ばかり引き文章がすんなり入ってこない。
一つの項目を読むのに時間がかかってしょうがない。
これ、ヤバいな。
語彙力なさすぎだし文章読めないし、このままだとマズイよね。
かなり危機感を覚えて新聞を読む事を日課にし始めました。
日常会話は出来ても、新聞の単語を知らないのはなぜか。
裁判や刑事事件、また普段馴染みのない医療用語・経済用語含めてあらゆる分野の言葉を網羅している。
また、
日本語でも会話では、
大きい
というけれど、新聞では、
甚大な、膨大な、
と表現するように、表現がフォーマルな言い回しで日常会話には使わない単語が多い。
更に、書き手が何人もいるのが新聞。
書き手や記事によって、文章の構成が異なるので読む力を鍛えられる気がします。
今や読まずにはいられない。
私が毎週買う新聞には、本紙の他に経済産業紙、スポーツ紙、家の売買及びインテリアを扱う紙面、本TV映画のレビュー誌、ファッションの小冊子が付いています。
また時事的な特集記事やインタビュー、レシピなどの薄い雑誌も付属されていて、実はこれ目当てで新聞を買っているといっても過言ではない。
元々ノンフィクション物が好きな事もあり、この雑誌の特集記事で知らない世界の一端を知ることができるのです。
今までのを思い出すだけでもザッとこんなラインナップ。
イギリスの大学費高騰事情、
ドラッグ中毒の息子を持つ親の終わりのない闘い、
カルト宗教の教祖の元に生まれた女性の苦悩、
強制結婚の成れの果て、
地球温暖化に伴うイギリスの洪水激増問題、
黒人人種差別、
東欧人の性産業、
アメリカの銃社会、
欧州に住みたい移民達を巣食うビジネスの話、
発達障害者の孤独、
食物アレルギーの子を持つ親の生活事情、
スウェーデンで紛争地から来た移民の子供達が何年も眠り続けている話、
911テロの犠牲者の遺族の軌跡、
SNSで心を病む思春期の子達、
オックスフォード大とアストラゼネカのコロナワクチン開発秘話。
またインタビューも、ボリス•ジョンソンの元妻や、ボリスの兄弟、日英ハーフのオリンピックメダリストのスカイ•ブラウン、イーロン•マスク、アンバー•ハード、女優ナタリー•ポートマンの元彼のDJ(掲載後にナタリーから公式にクレームがあり謝罪していたけど)、中国政府に拘束された中国人アーティスト。
先週号はポール•マッカートニーによるジョン•レノンとの出会いから彼との軌跡、ビートルズの代表作の制作秘話(ポールの新版書籍から抜粋のようです)などと幅広い。
新聞発行元はイギリスのため、雑誌の特集記事もイギリス系に偏ってはいるものの、今や経済や産業、気候、どれも世界に通じるものがあるので他人事ではない。
本紙のコラムなどは未だに難解だと感じるものもあるのですが、雑誌の特集記事はなぜかすんなりと読み進められます。
ちなみに今のご時世、新聞は携帯やパソコンでも読めますが、あえて紙のを買ってます。
夫と共有して読む、古新聞は何かと必要になる、紙のを読むのが好き、スマホばかり見ている姿を子供達には見せたくはない、という理由から。
アメリカで活躍している日本のOotaniという野球選手は凄いらしい。
ある週は、
コラムニストが、家の整理整頓がどうもうまくいかないから近藤まりえの番組を見ている。
などと紹介されていて、
本紙では
真子さまの結婚騒動(今週末も間違いなく掲載されるでしょう)。
今、アメリカの野球界で、大谷翔平という日本人選手がセンセーショナルを巻き起こしている。
という記事もありました。
野球事情は素人以下な私からしても、これって凄い事だと思います。
野球に興味ある人なんて皆無なイギリスやアイルランドでこの記事を読む人がどれだけいるかは別として、大谷選手の功績をデータまで掲載されていました。
新聞を読む事でアイルランドの政治的な事や国内で日々起きている問題も改めて気付かされるし、日本含めて世界事情に触れています。
飽きっぽく、コツコツ地道に何かを続けるのが苦手な私。
それでも日々の習慣で5年前には壊滅的に読めなかった新聞や雑誌を今はちょっとだけスピードアップして楽しみながら読んでいます。
そういえば、夫の本棚には村上春樹の英語の本もありました。
日本語でダメなハルキ、英語で試してみようかしら。