読書タイム

ニーハオ、ニホンコンです。

隙間時間を見つけては、本ばかり読んでいます。

とはいえ、中華関連の書籍ばかり。もはや、好きこそものの~な域です。

最近、いろんな方面から「中国語勉強中」や「勉強しようと思い中」
(が、腰が重くてあがらないというボヤキが詰まってる)を聞きます。

が、いきなりテキストを買うとクラクラするし、ラジオやテレビで始めると、
最初の1か月半くらいはずっと発音で全く中国が見えてこない。

ならば中国語学習ではちょっとばかしパイセンから提案。

周辺情報から拾っていくのも手なのだと思っています。

最近最近読んだ本をひとつずつ

①中国人は見ている

著者は数年ごとにいろんな本を出しているので、アップデートを知るのに良い本。

これは中国語をこれから学習しようと思う人にはうってつけの一冊。

1時間で読めるし、実際私もゴロゴロ昼寝しながら読みました。

食事、仕事、人付き合い、社会、日本人の中国観というテーマで現代を語ってくれ、
異文化の「なんで?」がわりと分かる一冊です。

詳しく語ろうかと思ったけど、私もすんごい面白い!と思ったくせに内容をすっかり
忘れたのでもう一度読むとします。

②てなもんや留学記

お風呂タイムに読んでた一冊。

20分はじっと浴槽につかろう!と思っているので、20分間読書には最適。

昔映画にもなった「中国てなもんや商社」という、OLさんのドタバタ
中華貿易エッセイがありまして。

著者が数年後に北京大学に留学したすったもんだのレポートです。

私が留学していたのが96年、97年で、当時もすったもんだだらけの日々でしたが、
10年後の留学記もさして変わらずスッタモンダのドタバタ劇で「ああ、あれ健在」と
一安心(笑)

私も当時無知な丸腰状態で飛び込んだ留学時代だったので、今もう一度現地の人たちと
日中関係について議論になったらもう少し賢くスマートに返せると思っている。

著者はODAからはじまり、日本経済や中国の政治のありかたなど、自分なりに勉強し、
そして真っ向勝負を挑んでいる姿がすがすがしい。

おおらかでゆったりとした北京の地と、感覚と考え方の違いでキィィィィッ!と
なってる姿。大好きと大嫌いがないまぜになったまま、ぶつかる様子は当時の自分と
かぶります。

面白かったのは、中国の評論家の言葉で、

「日本人の行動は、天敵がいない南極のペンギンに近い」

とのこと。

5千年の中でさまざまな民族が入れ替わり立ち替わり、騙し騙されて天下を取り、
育まれてきた歴史の中国から見たら、そりゃあ私たち、体をギュウギュウ寄せて
寒さをしのぐペンギンでしょうに。

ハイ、私ギュウギュウの中で「押すなよ、押すなよ!絶対押すなよ!」の後、
最初に冷たい海にドボンするペンギンになります!

③タイガー・マザー 

前に書いた日中教育事情で中国人の友人の学力至上主義を書いたのだけど、もう、そんなの
ピヨピヨなヒヨコレベルに感じるほどの教育ママっぷり。

内容は、バイオリンとピアノを習わせて一流にさせようと奮闘するアメリカ在住の中華系の母の話。

「テレビ、ゲーム、学芸会への参加、友達と遊ぶ、お泊り会NG!」から、楽器の練習は
旅行先でも毎日数時間練習させ、幾度となくディナーをすっとばし、それでも一流を目指す
様子を、日本語で言い表す言葉が見つからない。

情熱と狂気と愛情の塊、とでもいうか。

「中国人の親は」の続きでこう書かれていた

「子どもたちに強さがあることを大前提とし、彼らの望みや好みをすべて踏みにじる結果に
になっても、子どもにとって何がベストなのかを分かっている自負がある」と。

踏みにじっちゃうって!!

また「子どもを守る最善の方法」として書かれていたのは

「彼らの為に将来を用意して、子どもたちが自分で何ができるかを気づかせ、才能や
勤労習慣、それにゆるぎない内なる自信で身を固めることだと思っている」と。

まさに二人三脚、一蓮托生、運命共同体とはこのことだ。

無理だ、私にゃできん。

④声に出して読みたい論語

論語ブームなう(古!)です。

2000年以上前の紀元前に、ヒトたるや、人生たるや、を説いた孔子センセー、すごいわ。

と、日々カンドーしながらちまちまページをめくっております。

なんだけど、ハンモックに揺られながらってふざけすぎてます。アハハ。

晴れ間の雲を拝みながら本を読む、サイコーです。

人は、出会った言葉でしかモノゴトを表現できない、といいます。

そして、書物は魂のエネルギーを作るともいいます。

中華に関する本は、「百聞は一見に如かず」の百聞と一見を繋ぐ、トロッコ列車だと
思っています。

見えないところ、知らないところが多い異文化は、周辺の本をいろいろ読むことで、
そのアウトラインというか外枠が見えてくるのではないでしょうか。

かくいう私も、まだまだ読みたい本が沢山。

今一番読みたい本は、中国のSF小説、「三体」。

ハードカバーだしーとか、いつか原書で読みたいなーなど思っているうちに
「世界で2900万部」の売り上げ!

焦る!急げわたし!

6月22日 ニホンコン

ニホンコン

(毎週火曜日更新)
北京と香港に住んでました。今は湘南に住みながら中国語や異文化の先生をしています。ちなみに3人娘のおかあさん。

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