メリークリスマス!

日本の皆さま、おはこんばんちは。
今日はクリスマスイブですね。
日本はクリスマスイブが盛り上がって25日は特別扱いされないですよね。
アイルランドは25日、全てのお店が閉まって家族で集まりクリスマスディナーを食べます(今年はコロナで集まる家族数に制限有り)。

海外で伝説化されている日本のクリスマスのアレ。

日本のクリスマスといえばケンタッキー!
このCMがTVから流れ始めたらクリスマスを感じる、ってのは日本特有。

一人旅していた時に出会ったオーストラリア人男性、私が日本人だとわかるや否や、面白い事言ってくれました。

「一つ聞いていい?日本人はクリスマスにKFC食べるって聞いた事あるけど本当?」

彼はにわかに信じ難いこの噂の真偽を確かめたかったらしい。

「本当だよ。クリスマス前はKFCの宣伝ばっかり。クリスマス専用のパーティセットがあるの。事前に予約しないと買えないの。」

「えー!本当だったのか!ガセかと思ってたけど予約⁈あんなただのファストフードをクリスマスに食べんの?」

これって正月と違いクリスマスに特定の食べ物がなかった時代にケンタッキーのマーケティングがうまくハマった例ですよね。

カーネルサンダースがサンタクロースそっくりなのが幸いだという説もありますが。

クリスマスが一年では一番重要な日である欧米人にとって、ケンタッキーのようなファストフード食べるなど信じられないのです。

かたや、仏教国の日本にクリスマスをお祝いする習慣があることを驚く欧米人も多いです。

アイルランドのクリスマスディナーとは

欧米ではクリスマスは日本でいう正月扱いなので、親戚が集まり大人数で家でディナーを食べます。

尚、イギリスとアイルランドはクリスマスディナーもデザートもほぼ同じです。
総カロリーは約3300kcalだそうで。
通りで1月にはダイエット商品がバカ売れするわけだ。

アイルランドは七面鳥がメインです。
日本人には馴染みがない七面鳥、鶏よりかなり大きく風味は淡白。

クリスマス前はどこのスーパーもこの七面鳥を売り出します。人数によりサイズを選びます。
今年はコロナの影響で集まるのは3家族まで、と政府からお達しが出ました。

アイルランドは大家族が多い為、今年の七面鳥のオーダーは例年より小さいサイズが主流になりそうだと言われ、農家は成長しすぎる前に出荷しているようです。

トラディショナルな一品ですが、クリスマス近くになると、これが美味しい七面鳥の焼き方だ!的なレシピがあちこちで出回ります。

確か数年前、義理母はバターを溶かした牛乳に七面鳥を丸一日漬け込んでからローストするとお肉がしっとりして美味しくなった、とか言っていたような。

というのも、今日知ったかぶりしながら書いてますけど、私自身は未だにクリスマスディナーを料理したことがなく。
明日25日も例年通り近所の義理母のクリスマスディナーをいただきます。

食卓には七面鳥に加え、ローストしたハム、また私の住む地方ではスパイスをまぶしたビーフもあり、メインディッシュは七面鳥、豚、牛の三種の肉。

更に前菜でサラミや生ハムの盛り合わせなどもあったり。

付け合わせはローストしたにんじんやパースニップ、カリフラワー、ブロッコリー、たっぷりのバターで炒めた芽キャベツなど。

お肉と一緒にローストしたスパイスやハーブをまぶしたパン粉のスタッフィングという付け合わせも人気。

主食はローストポテトやマッシュポテト。

基本的にはサラダは食べる習慣はありません。(最近のオシャレレシピだとサラダもよく見かけますが)

日本人の皆さん、肉祭り、更にバターまみれな野菜だけで胸焼けしてきましたか。

大丈夫、一気にワインやビールを流し込みましょう。
ほら、まだ食べられますよ。

オーブン料理をお腹いっぱい食べたらデザートですが、これもまたバターや洋酒たっぷりのこってり祭りが続きます。

昨年のクリスマスディナー。お肉もりもり、バターたっぷりの野菜。ローストポテトも鴨油で焼いたりします。(写真が残っていなかったためインスタのをスクショ)

おそらくクリスマスプディングはR18

先週、庭先で隣人にクリスマスプディングを頂いた6歳の息子1号。

クリームがついた甘いケーキかな?とワクワク嬉しそうにアルミホイルの包みを開けて、男児はうなだれました_| ̄|○

クリスマスプディング。
それは洋酒たっぷりのドライフルーツとスパイスで出来た真っ黒な塊。

子供が好む要素皆無なクリスマスプディング。写真はネットのを拝借しました。

6歳児は
「うぇー、なにこれ。」
と言いつつも一応つまみ食いし、しかし即座に吐き出してしまいました。

ドイツのシュトーレン同様、冬は新鮮な果物が手に入らない北ヨーロッパではドライフルーツたっぷりで保存の効くケーキが主流なのでしょう。

ただ、このクリスマスプディング、好みが分かれます。
ドライフルーツ嫌いな私の夫は受け付けませんし、洋酒たっぷり過ぎて子供には与えられない。
という訳で実は私も今回頂いたのを機会に初めて食べました。

ブランデーケーキもシュトーレンもスパイスもドライフルーツも好きな私にもこの重さや濃さは別格でした。
家族の誰も食べないので今後も買う事や作る事はないかな〜というのが感想です。

食べ比べが楽しいミンスパイ

もっと一般的なのはミンスパイ。

これまたドライフルーツ、ナッツ、りんごを炒めたのをタルト生地で包み焼いた物。

クリームを添えていただきます。
これはクリスマス近くなるとカフェやスーパーに出回り始めます。人によっては各店のを買いながら自分好みなミンスパイを見つけるのが楽しいらしい。
また、この時期はスーパーの製菓コーナーにもこの材料が並びます。

車で20分ほどのカフェで持ち帰り用で買ってきたミンスパイ。驚くことに日本人女性が働いていた(どうでもいい情報)。

見た目の華やかさはないですが、私は好きです。

クリスマスディナーをご馳走になる私は毎年ケーキを作って持参します。最近はブッシュドノエルが続いていました。

また我が家で昨年から始まったジンジャーブレッドハウス作り。
去年楽しく上手に作れたので、今年も家族全員これを作るのが楽しみで楽しみで。
とりあえずクッキードウだけ仕込んで24日に焼いてデコレーションをします。

去年のジンジャーブレッドハウス作り。この材料並べただけで子供がテンション上がりまくりなのは当然。(インスタをスクショ)
昨年のジンジャーブレッドハウス完成。初めてで5歳児主導のデコにしては上出来。今日はもっとすごいの作るぞ。(インスタをスクショ)

お祝いムード皆無ですが、そんな時こそ家で暖かく美味しいものを食べましょう。
皆さま楽しいクリスマスをお過ごし下さい。

farwest_kitchen_jp

西果て便り

(毎週木曜日更新)
世界放浪の後にヨーロッパの西端アイルランドに辿り着く。海辺の村アイリッシュの夫、と3人の子供達(息子二人、娘一人)と暮らしています。