見慣れない野菜を食べてみる。
おはこんばちわ。飯塚です。
日本の野菜が食べたい。
我が家は夏から秋の間、家の畑から採れた野菜で自給自足ご飯を楽しめました。
2ヶ月ほどは葉物や緑黄色野菜を買わない生活ができましたが、畑が閑散としている今はスーパーで野菜を買っています。
野菜や果物はEU諸国を中心に外国からの輸入品が多く、日本ほど季節感はありません。
また野菜の種類はとても少ないと感じます。
残念ながら、日本にいた頃大好きだったレンコン、ごぼう、白菜、大根、もやし、エノキ、椎茸、なめこ、しめじ、長芋、里芋、さつまいも、オクラ、をはじめとした多くの野菜(数え上げたらキリがない)、こちらのスーパーでは買えません。
(正確にはもやしを置いているスーパーも存在するけれど、茶色で水っぽいのに値段は他の野菜と異なり高額なため買う気にはならない)
一応シティのアジア系スーパーではこれらの野菜を取り扱っていますが、我が家から車で40分かけてわざわざ買いには行きません。
和食やアジア系の食事が主な我が家も日本では冬の代表メニューの鍋料理はまだ一度もやったことがないのです。
佐藤家の食卓が羨ましくて仕方ないのは言うまでもなく。
やっと会えたね。(一度言ってみたかった)
野菜の種類が少ないと嘆きながらも日本で見かけない野菜を試す日々。
にんじんを白くしたような見た目のパースニップ、日本と違う色や手触りのキャベツ、長ネギを極太にしたようなポロねぎ、大きなかぶ、アーティチョークなど(ただしアーティチョークも一般的ではないです)。
そんな中で、出会ってしまったんです。
大きくてゴツゴツした近寄りがたい不細工な白い物体。
10月末頃から出回る冬野菜、今やコレこそ私がアイルランドで一番好きな野菜と断言できる。
セロリアック、日本語だと根セロリだそうで。
香りは確かにほのかにセロリ。
ただ、こちらは茎や葉は食べずに肥大した根だけが食用。
アイルランドに限らずヨーロッパでは一般的だそう。
とはいえ、周りのアイリッシュの話を聞くとそれほど普通には買わないようで、義理の母がセロリアックを買っているのをみたことはありません。
それもあり私自身こちらにきて始めの3年ほどはこの野菜の存在を知りませんでした。
セロリアックは外食産業でよく使われているのだと思います。レストランやホテル、結婚式などの肉料理や魚料理の付け合わせのローストやマッシュ、スープなどで。
と言うのは、スーパーで例年は冬にしか見かけず、4月頃には消えるのが、今年は7月まで出回っていたからです。
今年はコロナで3月以降は外食産業は壊滅的、結婚式を始め大きな式典はほとんどキャンセルされていましたから行き場のなかったセロリアックは大量に余ったのでしょう。
日本に馴染みがないにも関わらず、この野菜は愛書の「野菜の便利帳」にも載っています。
なんでもググってしまう昨今ですが、こういう本が1冊あると便利。
日本語が読めない夫も
「この本よくできてるなー、英語でも同じの欲しい」と申しております。
実は、昨年、我が家の菜園でも育てたので、セロリ臭のする立派な葉や茎を食べてみました。しかしやはりセロリとは全然違い、ただ硬いだけで風味もなかったのでそのまま捨ててしまいました。
どんな調理法でもハマる。
不細工な見た目に違わず、意外と何でも合う。
欧風での一般的な調理法はスープやロースト、マッシュですがコールスロー風サラダにも合います。
私個人的には和食や中華に不可欠な野菜。
大好きなきんぴら。
かき揚げ。
酢豚、春巻き、プルコギ。
ほのかなセロリ風味とコリコリした食感は、醤油や胡麻油の調理で引き立ち他の野菜やお肉と合わせるとそれなりな存在感もあるのに主張しすぎない。
あくまで個人の感想ですけど。
と言うのは、2年前に日本に帰国した際にスーツケースに一個忍ばせて実家の両親に食べてみてもらいましたが、セロリの風味が強すぎると不評でした。
セロリが異常に好きな私の過剰評価なんでしょうか。
日本ではあまり出回っていないようですが、栽培している農家もあるらしく。
もし見かけたら試してみてください。